はぁと/秋葉竹
風の音だけが聴こえます
キリキリと
なにかに耐えながら
なにかに怯えながら
蒼く
まっすぐな視線で吹く風は
正しい大丈夫を
バッサリとキリキリと切り裂いて
それをみつめる私の獣の目は
本能的に足下の靴をみつめるのです
おとぎぞうしみたいな夢をみても
ゆめなかで
ほんとうの獣の目は泣かないでしょう?
世界がゆるやかに
いつか終わる時間の終わりへ向かい
正確な時を刻んでいるとしたら
私がもてあました夜を
だれに捧げれば良いのでしょう?
世界の朝はそれでも
凍てつく夜を乗り越えられますか?
そこには私の心が転がっています
とざされた氷のはぁとのかたちの
お希みであれば
かきごおりにして
どうぞお召し上がりくださいね
やっぱり甘いのかな?
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