詩/りつ
「詩」
うたが生まれる
まだ何の手垢もついていない
まっさらなうたが
まだ逃げる気ですか
鬼ごっこをするとは言ってませんよ?
それに何で私が“鬼”なのですか
そりゃ“鬼子母神”に似ておりますが。
全ての思想主義主張から
解き放たれた自由に伸びてゆくうた
あなたとなら詩えるかもしれない
可能性を潰しますか?
ならば私は
ひとりで生きてゆきましょう
もう戻れない過去だから
「あなたへ」
あなたにぶら下がる気も
喰いものにする気もございません
お金も贅沢も、
今の私は興味がありません
況してや“力”など決してほ
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