詩想、この人生の終わる時に/ひだかたけし
今宵この人生の終わる時 、
とてもとても遠い声のする
この光満ちる意識の視界に
為され来た約束全て破棄され
彷徨える人魂は風の吹くまま
シルフの知るかよと救いなく
さわさわ囁き耳傾け
遠い声に打ち刻まれいく
意識の視界解き放たれ
波打つ魂の思考力動
肉から自らの影を回収し
私を確かな在るたらしめ
ふと天空深く仰ぎ見れば 、
輝きやや淡白な木星の光
視界の果てから降り注ぐ
(瞑目しても瞠目しても
最早既に手遅れの如く同じこと)
とても近く寄り添い懐きつつ
世界宇宙の記憶抱き強く励起スル声 、
何時まで生かされて居る事のみに甘えるかと
取り巻いていた守護天使達しずかゆくりと離れいき
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