母の話/201
母の話をしよう
親というものは常に身勝手だ
ある場合には、という注釈などつける必要が無いほどに
母のしている最もおぞましい勘違いは
子供を所有していると思っている所
自分の産んだ自分の財産
そうやって育てられることの痛みが分からない人には
一生理解できないことがあるという自覚を持って欲しい
簡単に言えば
選択をさせない
金を与えない
殴る
罵り
命令し
目も合わせない
その地獄から私達がどうやって這い上がったか
這い上がってやっと見た世界がどれ程醜かったか
今以て母は学ばない
子供には自分と違う道があるということに気付かない
[次のページ]
戻る 編 削 Point(2)