傷痕/栗栖真理亜
 
母親には頭から罵声を浴びせかけられ
「お前なんか障害者じゃ」

同級生からはゴキブリのように扱われ
「シューーーー」
(殺虫剤をかける真似)

挙句には椅子の脚を支える硬い部品を頭に投げつけられ
「ガキンッ」

私は繭の中に閉じこもる蚕になりました
何も見えず何も聞こえずただ震えるだけ

誰も信用する者はおらず
私にとって誰もが敵でした
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