わたしのはらわた/ひだかたけし
これはいつもどこでも
おこっていること
まいばんねむりながら
ねむりのうちに
いしきのしっかり
めざめてさえいれば
あしたをまつまでもなく
どよめくうみのどまんなか
なまなましくおもいだす
うれしいこともかなしいことも
すべてなべてどうでもよくなり
ただただうずくこころのこんせき
きずいていなかっただけなのだ
あしたからきのうから
やってくるやってきた
誰か何かの強い想い
いつもどこにいても
わすれられてしまいながら
ぷかぷかいつでもうかんでいる
ほんとうのことはいしきのなか
かんかくをとざしのぞいてみれば
すがたけしながらすぎてはちかづく
足音だけ聴こえて来て
えんをえがきながらどんどんせばまる
うみのどまんなかにふとめざめ
あしもてもあたまもなくなり
いつかいつでもかかえていた
誰か何かの強い想い
唯一の自分自身だと瞬間に
ぱっぱっぱっと明滅する
うずきこくなるこころのおくの
明るむたましいの暗がりから
わたしのことをつきうごかし
じっと観て居るものが在る
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