ロリータ℃。のおすすめリスト 2010年6月9日14時04分から2021年2月28日3時00分まで ---------------------------- [自由詩]ツンとながす君/瑠王[2010年6月9日14時04分] ローテイトする空気 ツンとした金属 それが君 つい触れてしまいたくなる そびえる金属の塔 不可思議 早巻きでみる植物のように 私は蔓を伸ばし試みる 君への動脈 ツンとした金属 相手にされない朝顔の 不様な抱擁 続きます ローテイトする空気 ツンとした金属 それが君 ---------------------------- [自由詩]塾生/《81》柴田望[2010年6月10日19時05分] テキストを開き、矛盾の故事について学ぶ     塾生→ お金をつくってくれるのが資産、お金を奪うものが負債ですよね。ぼくたちは資産を増やし、お金儲けをするために勉強しなければならないのでしょうか?   先生→ うん、知識は資産になるはずだよ。   塾生→ お金儲けは悪いことですか?    先生→ 正しいやり方でやれば、正しいことだよ    塾生→ でも、どうして学校や塾では、正しいお金儲けの仕方を教えてくれないのですか?   先生→ 自分でお金儲けをしながら、自分から教わろうとしなければ、だれも教えてくれないからだよ。   塾生→ ふーん、そうなんだぁ。ああ良かった、これで辻褄が合いました。学校の先生の答えとは正反対ですね。親がお金を出してくれて、塾へ通わせてくれたかいがありました・・・     鉛筆を握る小さな手    くりくりとした瞳のImmaculate      ---------------------------- [自由詩]花/ペポパンプ[2010年6月10日21時55分] ガーベラ モッコク ミモザ ナデシコ ツユクサ ゼラニウム アジサイ コデマリ パンジー シラン ユキノシタ キバナコスモス ---------------------------- [自由詩]「湿度」/ベンジャミン[2010年6月11日0時00分] あなたの瞳にうつるものが どんなにあなたを悲しくしているか どれほど考えてもわかりません あなたの背中がいったいなにを どれだけ背負ってそんなにも 淋しく見えるのかわかりません けれど そんなあなたのそばにいるだけで 僕のからだじゅうの水分が 僕のからだから抜け出そうとするのは 近づいてきた夏のせいでも やってくる梅雨のせいでもないことは 何となく知っています   ---------------------------- [自由詩]手紙/月乃助[2010年6月12日17時24分] 海の向こうから来た手紙 躊躇わない見慣れた文字が、 心に触れるのです 確かに 生きる意味があるように 昔を思い出す、力が湧いてくるような 元気でいらっしゃるのですね 少し怒りっぽい 饒舌な文は、あの頃のまま 白い便箋の中で右肩上がりに踊っていました さりげない想いやりさえ きっと、私に向けた笑顔だって、 変わることもない 背のびをした私の道しるべだった 一緒にいるだけで、涙が流れました いつも、どこかにある答えを探しながら 二人だったら見つけられると信じていた頃 いつまでも一緒にいようと 子どものように会いたがった とめられなかった 未来を、手にしていると想ったり 幸せが待っているとばかり、 海の広さ その水の深さも 時の長さも あなたを忘れさせてくれはしない ここの暮らしなど 愚かなことしか思い付かなくて 指に絡まるかたい髪に なんども触れた 夜 それを今頃 思い出すなんてね 暗闇があんなにも安らかな場所だと教えてもらった 幸せとふしあわせの間が、 手紙を書かせたのでしょう それなのに、こんなにも懐かしい 心の隅に隠れている あなたに共鳴するのですね けれども、もう戻れない 永遠に もとめるものは、 ここにはないのです そう、返事を書きましょうか、 しっかりと 生きて いかなければ いけないのですから ---------------------------- [自由詩]6月の海/高梁サトル[2010年6月14日3時43分] 紙上に佇む 痩せ細った枯れ木 磨り減ったペン先がつけた 掻き傷の隙間に 深く根を張るインクの滲み どこに行くとも なにを残すとも 示さぬままに 埋まってしまった行の終わりの 広がる凪いだ海へ 記憶の中の声 蠱惑に怯えながら 淡く燃え上がる色彩の灯を 手繰り寄せ 胸に抱けば ふるえる内接円から 微かに漏れる禁鳥の囀り 尖った八重歯が付けた 噛み傷の裂け目から 流れ出す深憂荒れる海へ  嗚、 薄霧を纏ってけぶる 仄白い弓張りの月が 夜の果ての出口のように まどろみの海に漂う 小さな舟を導く ---------------------------- [自由詩]分娩室のジェリーフィッシュ/わだち彩子[2010年6月15日0時40分] 線路のうえに寝かされた妊婦をみているよう 女は都合のいい神様をすぐ孕む 狂ってるってわらう? きみをこの浴槽で飼えたらな 愛のはらわたが薄くひらいた唇からのぞいてる とてもきれい follow me / follow me 妊婦の腹のなかで きみは老婆にも赤子にもなれる ---------------------------- [自由詩]水たまり2/……とある蛙[2010年6月15日12時32分] 道の歪みのそこここに 溜まって出来る水たまり 昔の雨にはつきもので 道行く人の迷惑で 車が通れば泥をはね 人が踏めば靴汚し 道の歪みの性格を そのまま見せる水たまり そのうち道は舗装され 水捌けすらも管理され 道の歪みのそのままに 決して成らない水たまり しかし、 水たまりにも希望がある 直ぐに乾いて消えて行く 儚い儚い一時に 空の青さを映し出す 底の浅い水たまり 希望を地上に映し出す。 しかし、 水たまりにも役がある 乾いて消えるそのついで 地面の熱さを背負(しょ)いこんで 空の高みに上昇し また雨となって降り注ぐまで 夏の暑さを和らげる。 道しか見ない人たちが 水たまりを消して行く また、夏が暑くなる どんどんどんどん暑くなる。 ---------------------------- [短歌]翠雨/夏嶋 真子[2010年6月15日18時09分]  ぼくはまだいちご泥棒と眠りたい置き忘れたものばかりの園で  衝動を積み上げていく指先に梶井のレモンわたしのオレンジ  気だるさはインクに滲み水底の青い散文髪に絡まる  紫陽花に傘をさし出す君の手に蝸牛ゆき軌跡が光る  あお、みどり、むらさき、翡翠、リラ、群青、水色、そして虹の水無月  ストロベリーチュパチャップス棒が抜けぽっかり胸に穴が空いたの  夕暮れを飼い慣らせない青い瞳(め)の子猫は獅子の狩りをまねして  静謐は音色を帯びて湖に波紋の廃墟月光ソナタ  堆く積み上げた夜に星落ちて海辺の鴉の銀の嘴  残月を描くレールのカーブから壊れはじめた夜の残響  カーテンを開ければ朝の光さす輪廻の糸で編まれた繭に ---------------------------- [自由詩]つんとする/ベンジャミン[2010年6月18日0時34分] つんとする すねているわけでもなく つんとする 鼻の奥じゃなくて胸の奥 つんとする 潮風を吸い込んだときに似ている つんとする 悲しいことが積もったときに似ている つんとする 胸の奥から伝わってゆく何かが つんとする 泣きたくなるのを我慢する つんとする 降ったり止んだりする雨のせいにして つんとする つんとしながらも誰にも知られないように そっと泣く ---------------------------- [自由詩]こ き ゅ う/なき[2010年6月30日3時37分] 息が しづらい シンゾウ が 這いあがる (さみし い) すって はいて はいて すって しびれる 手のひらで のどをつかむ (ど きどき) 脈うつひふ すって はいて はいて すって (ひゅうひ ゅう) 咳こむ キカンシ 湿ったひふ に くいこむつめ すって はいて はいて すって だれかに よりかかる 夢 だれかに よりかかる 夢 (つ くつづく) すって はいて すって すって (ふぅーー ー)目がさめる と また ひとりぼっち  ---------------------------- [自由詩]愛が笑う/ミツバチ[2010年7月3日18時16分] 細い指を絡めて 愛を囁いた 湖畔に佇む 雨に濡れた木々には 震える小鳥が鳴いている 遠くまで流れていく雲 君は花畑の中で 太陽の匂いのするそよ風が 帽子を飛ばせば 愛が笑う クチナシの香る陽射しに目を細めて くすくす笑った君は 確かに永遠だった ずっと傍にいて 声に出しては言わないけど きつく握りしめた手を もう離さないから ---------------------------- [自由詩]おけらの詩/ドクター・キリコ[2010年7月3日22時15分] 僕の死は 陽の目を浴びることなく おけらみたいに生きていた すう、と風にアシをもがれたら 青くなって空になった 僕はみじめなおけら 金色の羽根 天使のラッパ 幕が下りた スパイラル、循環 呼吸と発作 あかいサイレン 受胎 木漏れ日の下 ぬけがらひとつ ---------------------------- [自由詩]歯車/佐藤伊織[2010年7月3日22時22分] バイトの面接にいった。それだけで脳から鉄の匂いと鉄の味がするくらい疲れた。実際今もさびついた鉄の歯車が俺の脳内をギシギシいいながら回っている。そういえば俺は今生きてるだけで疲れているのだった。みんな軽々と乗り越えていくようにみえる障害の一個一個に俺はつまづいてしまう。つまづくたびに涙をポロポロと流す。俺はしくしくと泣くものだ。みんなどこかへ行ってしまう。誰も振り返りはしない。力強く伸び伸びと息をする。恐いものや未知のものへも果敢に挑戦していく。俺がただ不安でしくしくと泣いている横で着実に一歩一歩歩いていく。俺のさびついた歯車はもう限界にきているかもしれない。廻すのもさすがにもう疲れた。そして俺の歯車はただ回っただけだった。どこへも進んでいかなかった。どこへも行くことはなかった。知っていることは、人間は何もしなくても時はたつということだ。人間はどの瞬間にも次の瞬間には死んでいるかもしれない存在だということだ。俺はただ生きて、そして死ななかった人生だ。 これだけ神に質問したい。俺に子供がいないのは俺が大人になれなかったというそれだけのことなのか?日本全体の少子化も大人になれない子供の増加と関係しているのか?俺はそのような時代の子供の一人か?神の目からは俺はそのような時代の子供の一人か?俺は子供は欲しくないと思っていた。俺のような子供を一人でも世界に作りたくなかった。俺は俺の連鎖を断ち切りたかった。しかし、そもそも俺の意志とは全く微塵も関係なく、俺には子供を作る資格と環境がそもそもない、子供を作るに値しない存在だったということだろうか。そのような意味で神は俺の望みをかなえたのか?神に感謝すべきか? 世界は俺には全く理解不可能だ。知れば知るほど俺は不安になる。知れば知るほど涙もろくなっていく。そして俺の脳内には何も残らない。さび付いた歯車を残して。 ---------------------------- [自由詩]手のひらの中の午後/ベンジャミン[2010年7月3日23時02分] 陽だまりの光をあつめて 手のひらですくうようにしたら 伝わってくる温もりが 静かにあふれていた あなたはいつも そんな仕草を当たり前のように 僕に見せてくれる 見えないものを見えるようにして 僕に教えてくれる 僕はいつも あなたから教わってばかり このあいだは流れるように揺れる髪で 自由な風とたわむれることを つま先でステップを刻んで 足もとにいる小さな命を 僕に教えてくれた あなたには そんなつもりはないのかもしれない けれど 今もそう あなたの手のひらにとどまる 小さな時間の中で 普段は知ることの出来ない午後を 僕は眩しく感じている ---------------------------- [自由詩]糸/くゆら[2010年7月4日1時30分] 私と彼を結ぶ糸 近くに居るときは 何も感じなかった 今の私と彼の距離は 何キロメートルだろう 地図で見れば 人差し指ぐらいの距離 表記されている数字を見たって 何も実感がわかない でも 今 私の心が感じている距離は 数字なんかじゃ表せない 私と彼を結ぶ糸 ピンと張って 今にも切れそうになってる 締め付けられて苦しくて 募る想いを言葉に出来ず 切れるのを待とうか ハサミを入れようか それとも 新しく紡ごうか 私と彼を結ぶ糸 ---------------------------- [自由詩]ねじれ/うずら豆[2010年7月4日14時16分] この暗い地下室 光はねじれて届かない でもここに居るしかないんだ 外ではねじれた人々が戦争しているから ---------------------------- [散文(批評随筆小説等)]青い二等辺三角形/光井 新[2010年7月8日1時58分]  愛なんです。  僕にとっての愛、それは外柳っていうんです。その外柳っていう苗字は確かなんですけど、下の名前は知りません。ただ僕としては、外柳の下に続く名前が理奈だったらいいなと思うんです。外柳理奈、うん、なんとも愛くるしい名前ではありませんか。  僕の見る限りでは、年はおそらく十八から三十二、ひょっとしたら十六かもしれません。でも僕にとって、おそらくは彼女にとっても、年なんて関係ないんだと思うんです。母のように穏やかで、少女のように可憐な、そんな不思議な女性、それが外柳理奈なんじゃないかなって。  今思えば、彼女と出会った時からずっと、僕は不思議の国をさ迷っているような気がします。彼女を初めて目にしたのは、上野駅屋外のエスカレーターでした。三段先を行くミニスカートの彼女、その脚と脚との間に、僕は東京タワーを見たんです。それはパリのエッフェル塔でもあり、スカイツリーでもあり、昔見た近所の鉄塔でもある不思議な二等辺三角形でした。エスカレーターに乗りながら、僕はずっと青い二等辺三角形の頂点を見つめていました。まだ顔も知らないし、パンツを見てやろうといういやらしい気持ちなんて微塵もありませんでした。気がつくと僕は、彼女の不思議な世界に迷い込んでいたんです。あの時からずっと、今も。  エスカレーターを上り終えると、彼女はあるレストランへ入っていきました。従業員とのやりとりの様子から、どうやら彼女もその店で働いているのだという事が窺えました。そして彼女は、従業員達としばらく話した後、店の奥へと消えました。  一方で僕はといえば、十分だったか二十分だったか、入ろうか入るまいか、店の入り口から少し離れた場所で右往左往しながら、一つの賭けをする事を思い付いていたのでした。高校生の頃、金属バットでメタメタに壊した近所の神社の賽銭箱、その中からキュピィーンッと見つけたギザ十、十年間使わずに財布の中に入れていた宝物のギザ十、それを親指で上に弾いて宙に跳ばす、下には幅五ミリ位の排水溝が、運良く横向きに落ちればセーフ、運悪く縦向きに落ちればアウト。セーフなら店へ、アウトなら丸坊主。  ピチュウィイェーン……ポゥチュアャッアクエリアス。  僕はコンビニにいました。バリカンを買うためにコンビニにいました。しかしコンビニにバリカンは売ってなくて、代わりにカミソリを買って、坊主ではなくスキンヘッドに渋々妥協しました。上野公園で剃髪し、綺麗さっぱりした頭と同じように、これで心も清々しくなった、そうに思い込もうとしました。けれども僕は、どうしても彼女の事が忘れられませんでした。まだ顔も名前も声も知らなくても、脚線美さえ知っていれば僕が彼女を愛する理由としては十分だったのです。 「おすすめは何ですか?」 「オムライスです」  ああ妖艶な声、ああ妖艶な顔。この雌豹だったらいいのにな、僕の愛する人がこの雌豹だったら、そう強く願いながら、僕はテーブルの上のスプーンを落としました。  ピュンシュンぺェンウァワン……チェンリンストッファブリーズ。 「お客様、大丈夫ですか、新しいスプーンです」  苛立たしいしゃがれた声、小憎らしいつぶれた顔。蛙女が邪魔をする。作戦失敗、こうなったらもう土下座するしかない! 「ごめんなさい!」 「お客様、どうされました?」 「とりあえずごめんなさい!」  罪悪感を圧し殺して脚を見る。良かった、本当に良かった、蛙女は違う。次! 「ごめんなさい!」 「え?」  雌豹も違う。  メスブタも違う。泥棒ネコも違う。苺柄のあの子も違う。フロア中土下座して回っても、彼女は見つかりませんでした。 「どうしたの?」  厨房から一人の女性料理人が出てきました。ウェイトレスじゃなかった! この人に間違いない! うさぎみたいなこの人だ! ていうかもうこの際、この人じゃなくてもいいからこの人でいい! 「ごめんなさい!」  ピキャカチャズィジゥーッ……ブァスァズリュッエリエール。  あああ、この脚だ、僕はこの股から生まれてきた。見上げると僕を優しく見つめる瞳、母さん。懐かしい母さんの胸、そこにはネームプレート、外柳と書いてありました。外柳……理奈ちゃん、逢いたかったよ。  愛ですよ、愛。だからおまわりさん、僕は怪しい者じゃないんです。痴漢でもストーカーでもなんでもないんですよ。愛、それは罪だというのでしょうか。おまわりさん、あなたがもし、愛が罪だというのであれば、僕は罪人になっても構わない、罪人になろうがそれでも愛に生きる、それが僕であり人間であり、愛なんです。 ---------------------------- [自由詩]箱/藤鈴呼[2010年7月28日7時10分] クルクルと回る 洗濯機の中で 思考回路も 絶え間なく 廻る 綺麗な衣類を 唯だ 座って 待ちわびる時 何だか サボリーマンに 成り下がった 気もする 埃を 付着させたのは 私なのに 知らん顔して スイッチポンで 終わった様な 記憶 其れで 全てが 済んだ様な 錯覚 或いは 埃たちと 楽しい会話をしているかも知れない 私は 衣類に なったことが ないので 分からないけれど 次に 着る時は 出来る限り 綺麗であるべき その 偏見が 全ての事象を 歪ませていくのかも  知れなくて ★,。・::・°☆。・:*:・°★,。・:*:・°☆。・:*:・° アナタの存在を称えます 世に溢れる 勲章は 与えられた人を 喜ばせるのかも 知れない 与える側は ちょっと 得意気なのかも 知れない 私が 選んで あげたのだから 有り難く 受け取りな もし そう思っていたなら 嬉しく ないものか 目の前で キラキラ揺れる 金メダル 偽者だって 分かっているけど やっぱり 嬉しかったよ 今じゃ 運動会でも 順位を 決めないみたいだから 貰えないんだろうね 走った後の メダルは 自ら もぎ取った 勲章だから 与えられた感は 少ないかも 知れないけど よおっく 考えて 見ると やっぱり 与えられて いるんだ 需要と 供給と ギブと テイクと 関係性の手綱を 今日も 握り締めて 歩くんだね ★,。・::・°☆。・:*:・°★,。・:*:・°☆。・:*:・° 色紙に書かれた 「忙」 の文字 右と左が 微妙に分かれて見えるなぁ 三日目の 回鍋肉を パクつきながらの 昼に ハッとした 小さいことは亡くしてしまうくらい 忙しいんだね だから こんな文字が セットになってるのかも 知れないね 相手に対する 思いやりは 忘れたくないものだな なんて 思いながら 眺めたよ 一つの漢字を 二つの漢字で表現する 神が ネと申だったりする文字を たまに 見かけるけど こんな風に考えたら 感慨深いのかもね *忙しい 小さなことは 亡くすほど -そんなメールを送ったら母からの返信が- 「忙」の字の解釈ですけども〜 (゜o゜;) 左側は「りっしんべん」という部首で、 心という字が元になっているのよん。 (^-^)v だから「忙」は、心を亡くしてしまうくらい、 忙しい状態(+_+)を表しているねんよね。 f(^_^) だからぁ 忙しい 気遣う心を 亡くすほど って感じかしらん(^^;) 失礼しました (*´д`*) (^-^)/〜〜 ★,。・::・°☆。・:*:・°★,。・:*:・°☆。・:*:・° 十日間と入力しようとして とうかかん と タイプしたら 当然の如く 出なかった 変わりに 投下なんて言葉が スルッと出て来てしまったので 何の躊躇いも無く 白い画面に 投下した いちおう を いちよう と 言ったり あやふやな 言葉を 煎ったり 本気で 間違いを 信じてみたり 十日間は そんな風にして あっという間に 過ぎる 期間だ ★,。・::・°☆。・:*:・°★,。・:*:・°☆。・:*:・° 今何時?って 誰かが 尋ねた 声の主を 見てやろうと 横を向く まな板の様なものを手に 何やら 字を 書いている 模様だ 字と言うよりも 模様と言った方が 近いかも 知れない 縞模様なのかも 知れない 何処かの孤島が 似合いそうな 不思議な 色合いで カットされた 野菜が ぐしゃぐしゃになりながら 「何かしら」を 描いていく その上を 七色の光が 横切って ふっと 嘲笑った 即興ゴルコンダ タイトル よこしまなにじ by 木屋 亞万さん 集計内訳 投稿5作品(対象外1作品含む)  投票13票 ★,。・::・°☆。・:*:・°★,。・:*:・°☆。・:*:・° 苦しむことを 趣味にしたら 此れは 趣味ですから 私は全然 大丈夫なんです なんて 悦に入ること 可能だろうか ふと そんなコトを 考えては 脳内ニヤリモードを 繰り返す 台所の温度は 急上昇 いえ 違うのですよ 今、居間のクーラーが がんがって くれているから こちらの温度が 急下降しただけの  話なんです それを 別の場所は 他人だと 決定付けるかの様に 嘆かないでください どうか 泣きたいのは 私の方です 刺さないでください どうも ナイフの類は 見えませんけれども チクリと 心が 痛むのです そう ワタクシに 心というものが あれば、の 話ですけれども それで 今居る場所が 全てだなんて 腑抜けた戯言を さらすつもりも 有りません ただ、ただ 元々の 温度設定は 一体 幾らだったのか? こう 朦朧とする 日々の中では どうも 忘れてしまいそうだったので もう一度 問いかけて みたかった それだけなのです それでは どうも ★,。・::・°☆。・:*:・°★,。・:*:・°☆。・:*:・° トイストーリー3を 観て来た バイト先の エンドを飾る DVD 装飾品は 大好き どちらかって言えば キラッキラの 可愛らしい存在 で、エンドって 何なんだい? 始まってもいないのに 終わっちまいのかい? 相棒 いいや 違うよ マーロウ お客様から 見易い位置に 今 お勧めの商品を 置くんだよ 通路の 端っこの部分を そう 呼ぶんだってサ お金を入れる レジスターの中も ドロアって呼ぶんだって このバイトを始めてから 知ったのサ 以前 経理事務なんて やってたクセして アンタ 何にも 知らなかったんだね なんて 馬鹿にして おくれよ ドロアって 聞いた瞬間に 思いっ切り ドロシーが 浮かんだのさ ブリキのキコリと あと 何だっけ? オズの魔法使いも 良く 分からないし 最近 映画になった 何だっけ? ああ そうだよ アリスだよねぇ 鏡の国なんて 想像だに しなかったから 自分の顔を 眺める 道具ぐらいにしか  思えなくって 絵本を 読み返さないことには 内容すら 思い出せないね! なんて 逆ギレ 諦め寸前GIGだったりも  するけれど おもちゃ達の 諦めは  ちょっと 哀しかったよ 団結力だとか 幼い頃に 失くした気持ちだとか 大人になってから失くした 幼い頃の気持ちだとか 言ってるコトが 良く伝わるかは 不明だけれども 色んなコトを考えていたら  終わったよ ディズニー映画なのに  途中で トトロが出て来て 宮崎峻作品とのコラボが 凄かったね  なんて 君が言うから ああ そうだったっけ?  ああ 確かに出ていたね なんて  昼食をパクつきながら  懐かしむ風に 相槌を打ったら 嗜められたよ アンタ そういう背景を  キチンと把握しないと イケンでしょう って 嗚呼 ごめんね  だって エンドロールで 丁度良い風に 涙がポロンって 零れ落ちちゃったから 折角 思い出したような 気持ちまで ボロンって 離れちまわないかって 僕 本気で  其れダケが 心配だったんだヨ ★,。・::・°☆。・:*:・°★,。・:*:・°☆。・:*:・° 其の箱に 身体の全てを 粘土の様に 詰めたから 綺麗なのでは 無いのです ちょっと はみ出して居るから 息遣いが 聴こえて 会話が 出来たり ちゃんと はまって居ないから 気になって 覗いて 一緒に 歌ったり するのです 不思議な 箱からは 綺麗な音が 響くでしょう 半透明だから 美しい 全く 見えなくなったら 箱の 存在すら 忘れてしまうのですから ★,。・::・°☆。・:*:・°★,。・:*:・°☆。・:*:・° ---------------------------- [自由詩]四谷見附のひと/恋月 ぴの[2010年8月16日18時10分] これって本物なの? 私の問いかけに彼は口元を僅かに歪ませながら首を振った 遊びに来ないかとでも誘われたのだろうか 今となっては定かではないのだけど 大手町あたりで待ち合わせ丸の内線四谷駅で降り 外堀通りを赤坂方面へふたり肩を並べ歩めば 程なくして迎賓館が見えてきて ここは俺んちの庭だから そんなぐうにもつかぬ冗談を言われた記憶がある 乗り越えることなど到底叶わぬ白塗りの鉄柵越しに ネオ・バロック様式の建物と きれいに手入れされた庭を覗きみることができた 鉄柵を乗り越えられたとして果たしてこの手に何が残ったのだろう 学習院初等科手前の路地を分け入り 古びた木造アパートの1階角部屋だった気がする 招き入れられるままにお香の香りする六畳と三畳の二間 埃ひとつ落ちていない整然とした床の間には 太刀と脇差の一対が飾られていた 彼とは単に友人と呼べるような関係だったのか 恋人同士であったと肯定できるような素振りは微塵にも無く それでも、ある一時期、彼の潔さというか 生きることへの諦念、考え方そのものに惹かれていたのは確かなことで 由緒ありそうな小さなちゃぶ台にふたり向かい合い 手土産の和菓子などつまみながら彼の煎れてくれたお茶をすすった あの日は蝉が盛んに鳴いていた覚えがある 興に乗り構えた太刀のひとふり 居合い抜きでもみせるように彼は鍔に指をかけ いつもながらに口元を僅かに歪ませ一太刀で人は斬れないとか 武士の切腹に介錯はかかせないのだとか そんなことを私以外の誰か 例えば彼の背後に立つ六尺の褌姿の若武者へ語らっているようでもあり 陽に映える刀身の波模様はとても偽物とは思えぬほどの美しさで その場に押し倒されたとしても 彼に抗うことなど叶わなかったではないだろうか 今年の夏、蝉の鳴き声なんだか寂しいのではと憂いてたけど 訪れた志村坂上近くの公園ではここを先途とばかり鳴き競っていて 何故今更になって彼のことなど思い出したのかと 額の汗を拭うハンカチにあの日あの部屋の移り香を知る ---------------------------- [自由詩]フルーツバスケット/umineko[2010年9月7日2時35分] 安っぽいパフェのような ありふれたクリームの ことばなら いらない たとえば リンゴ 歯ごたえと その甘さ いずれをも味わえる 絶妙のスライスを 私は 常に意識する ありふれた 文字にのって 私の 孤独な真実が 誰かに 届きますように 震える ような宇宙の声を 受けて再び解き放て         ---------------------------- [自由詩]バースディソング/涙(ルイ)[2010年9月17日21時21分] どうしようもないことばかり口にしてしまう 虫の声さえ聞こえない熱帯夜 最終電車もとっくに過ぎていってしまったのに 私は今夜も寝付けずに 見えない星を探しながら考えてしまう 私はこの世に生まれてきて本当によかったのか 本当に 必要とされて生まれてきたのかって      保育園の最後のお遊戯会のその朝      あいつはささいなことで機嫌が悪くなって      かあさんが作ったお弁当を全部床にたたきつけた      ご飯を食べてるとき 態度が悪いといって      醤油の瓶を投げつけられた      扁桃腺の手術で入院していたときには      飲み屋で酒飲んで大暴れしてたって      術後の痛みの中で聞かされた      運動会のときも遠足のときも      なにかある朝は決まって暴れるから      大していい思い出もない      中学2年のとき 両親が離婚した      やっと離婚してくれた      そのとき母が放った言葉はこうだ      「あんたはあの家に残って」      私はこの人たちにとってなんだったのだろう どれだけ悔しかったのかも どれだけ許せなかったのかも 本当は誰かにすがって泣きたかったけど 強がりな私はいつだってくちびるかみしめて 涙なんか流れないように いつだって見えない星を探すふりをしていた 漆黒の暗闇だけが何も云わず ただじっと 私を見つめてくれていた 先生 どうか教えてください 私の居場所はここでいいのでしょうか 本当に私はここにいていいのでしょうか 綺麗事なんてもう云いたくないし 聞きたくもないのです 生まれてきてよかったと そう思ってもいいのですよね 罰は当たらないのですよね 幸福になることに もう 臆病になる必要はないのですよね 大手を振って 生きてもかまわないのですよね 生きることにいちいち確認が必要だなんて 笑わないでください 9月27日 もうすぐ私の誕生日です 身内の誰も私の誕生を喜んじゃくれなかったけど 自分投げ出さずに34まで生きてこれたじゃない だからさ だから泣き声のまんまでも 歌ってあげようよ はっぴぃばーすでぃ とぅ みぃ と 昔を思い出すたびに傷口が開いてしまうのならば こう云ってあげたらいい つらかったね 苦しかったね でもがんばってきたよ がんばってきたじゃないか もうそろそろ 過去から自分を解き放してあげようよ 誰かが私を必要としてくれるのかなんて考えるより 誰かに必要としてもらえる人間に 誰かの心の傷口に そっと寄り添えるような人間に かつての友達がそうしてくれたように かつてのあの人が そうしてくれたように 今を生きて 今を憂い 今を笑い 今に泣く 私が私を必要とさえしていれば 流した血も涙も いつかは浄化するはずだから 大丈夫 大丈夫 大丈夫 もう一度 大きな声で はっぴぃばーすでぃ とぅ みぃ ---------------------------- [自由詩]中 庭/塔野夏子[2010年9月29日20時35分] かたちのない宝石を 手のひらで転がす九月の午後 孔雀たちはまどろんでいる 淡く実る葡萄の夢を見ながら ---------------------------- [自由詩]wall of dreams/mizunomadoka[2011年1月18日23時40分] きみが微笑う 白いテーブル。丸いアイスティ なにも 言えずに どうでもいいことを話す ずっと会いたかった ---------------------------- [自由詩]「帰る場所を知らない」/ベンジャミン[2011年1月26日2時46分] 波打ち際は まるで境界線のように横たわる 砂浜に描かれる風紋も うねりを繰り返す波も その姿をとどめることはない 刹那、 わたしはわたしを見るように 視界いっぱいに広がる世界を見る いつだってそう わたしは帰る場所を知らない きっと知らないほうがいいのだ だって、ほら 人は気づかぬ間に進んでいる 残されることの無い足跡を記憶するのは この世界そのものであればいい     ---------------------------- [自由詩]影遊び/朧月[2011年2月4日10時15分] 小さい姉妹が くるくる回っている 一人が回ると もう一人も回り出した くるくるくるくる あなたたちのみているもの 光りは私のそれとは違うの? 問えないまま そこにはまばゆい 太陽の波紋が広がっている 薄汚れたディスカウントショップの駐車場 普通のおじさんとおばさんが 通り過ぎるそこは 光りの姉妹が遊ぶ場所 ---------------------------- [自由詩]intermediate/mizunomadoka[2011年4月27日2時26分] ねえ大統領 自分の不安を解消するために 言葉を使う私がいます ねえ大統領 雨の日に困っていたら そっと隣にいてくれましたね ねえ大統領 私はあなたの 国民じゃないけれど あなたはあちらに行かないでください 月からこちらを見ていてください ---------------------------- [自由詩]それが私の生き方だから/もっぷ[2015年7月1日1時18分] ずいぶん失ったんです だから花になったんです 花に歳は尋ねないでしょう ---------------------------- [自由詩]snow/mizunomadoka[2017年12月16日23時03分] 今年も父は 庭木と柵を電飾で繋いで 「おい、点灯式をするから見ててくれ」と言う 仏壇前の灯籠を片付けてミニツリーに替え 母の好きなシュゼットでケーキを予約して シャネルのバッグを押し入れに隠す 「雨みたいね」と 流れ続ける白色灯を見上げる私たちに 「ばか、これは雪のLEDだよ」と笑う 大粒の牡丹雪の下 外の水道栓を断熱材で包む父の背中を 台所から母が眺めてる ---------------------------- [自由詩]rainbow covenant/mizunomadoka[2021年2月28日3時00分] 土曜日の午後はいつも満室 会うのは今日で最後 ベッドに並んで チャットアプリを削除する さようなら。元気でね 父の命日 墓石の花立に梅の枝を挿す ねえ、元気にしてる? 遅くなったけど バレンタインのチョコレート 置いとくね 晩ご飯の支度を終えて 娘の帰りを待つ間 養育費の手紙を書く 最後の入金を確認しました。今までありがとう あんたは結婚せんのかね? おばあちゃん私もう離婚してるのよ そうかね。まあ色んなことがあったほうがおもしろいね 施設の祖母が笑う また会えるようになったら 石崎さんとこの焼き芋を買ってきて お母さん一光年って何メートル? 娘は父親への手紙を熱心に綴っている あなたは手紙に何を書いてるの? 命の砂時計で怖くなった私に 一粒がお月様くらい大きくてもいいんだよ と教えてくれた父 夜中トイレに行けない私に 本当はね、あなたは夜の国の第三王女なのよ と打ち明けてくれた母 私はうまくやれてるだろうか? 私は便箋に小さな点を書く まずこれが宇宙の大きさだとして、 ---------------------------- (ファイルの終わり)