完食 2006年8月21日14時39分から2010年8月25日1時41分まで ---------------------------- [自由詩]help myself./完食[2006年8月21日14時39分] 完全無欠に死んでいく 鮮血の輪舞 自傷行為をしているの 誰かを傷つけないように 絶対零度に溶けて行く 青冷めた世界の恐怖 現実逃避をしているの 自分を傷つけないように 白い天井、無機的な純白の灯り 赤い病床、有機的な鮮血の祈り 震える唇押さえ込んで 自分の命にそっとお別れ 誰かの声が聞こえたならば 私はきっと 救われただろうに ---------------------------- [自由詩]世界という名の三文芝居/完食[2006年8月21日14時56分] 幼い記憶の空色は、濁りの水色になり 広がる青の頭上は、電柱を伝う線と線に狭められ 僕らの居た場所は、黒いコンクリで埋まって 窓から臨む景色は、灰色の建造物のジャングル 背伸びし、手を伸ばし漸く届いた母の顔を 地上165cmから見下ろし 背伸びし、必死に掴んだ暖かい父の手が サラリと灰と成り落ちた現実を受け止める ---------------------------- [未詩・独白]ばっしんぐword 苦笑/完食[2006年8月23日19時21分] 人には理解しがたい言葉で叫んだ。 僕は此処にいると、言わば俺語で。 mine Language. oresama Language. ただ、自分だけが世界の中心と信じた。 電波に乗せて歌います。と苦笑 小指の唄2004。と苦笑 ライバルはジャイアンです。と苦笑 結果はそりゃ。特賞。 何でもありでお願いします。 ただ、自分が世界の中心だと錯覚するくらいに。 イカした世界でイカれていたい、そう願いたい。 自分が何者でも、ここは結局世界の中心。 誰が誰でも、世界の中心は自分じゃないか。 地球は丸い。最高。 ---------------------------- [自由詩]母さんが帰ってきた/完食[2006年8月27日17時57分] コンコンとドアをノックします お使いですか? 誰か居ますか? 返事が来るまで私は待ってます コンコン、コンコン お元気ですか? 生きてますか? 小さな箱から声がするまで待ってます コンコン、コンコン ---------------------------- [自由詩]哀愁の何とかブリット/完食[2006年8月31日23時45分] 長いレールから飛び降りた先は レールだった いくら曲がりくねり走ったとしても 私の足元からレールが消えることはなかった 独走の叶わぬ世界 突拍子もないことも既に果たされている世界 私たちの前に道はある 後ろにもある どこにもある ただ、 先人たちの後を追うだけ これを笑わず、どうしろと言いますか ---------------------------- [未詩・独白]16歳の哲学/完食[2006年9月2日20時54分] 自己の心理に対する答えと言うのは、 自分が答えだと思えたらそれが答え。 自分は納得できるモノを欲しがっているのだろう。 心なんて言う形の無い宇宙のようなものを相手にするんだから、 そういうものを欲しがっても不思議じゃない。 それに少しでも納得できなかったら、 その答えを否定し、また問答に入る。 ある人は、人生は悩むことだと言っていた。 妥協しない限り、完全に納得できる答えなど早々出るものではないのだから 多分、そういうことなんだ。 生きること、死ぬこと。 思うこと、理解できないこと。 心の問題に答えなんてない。 そう思えたのはきっと、そういうことなんだろう。 ---------------------------- [自由詩]Like the end of a story ./完食[2006年9月4日15時19分] 誰かと笑い合えること 誰かを想えること 誰かの幸せを願えること すべてを持っていたあなたは ゆっくりと終焉へと歩き出して いった 誰とも笑い合えないこと 誰をも想えないこと 誰の幸せも願えないこと 何ももっていないわたしは 終焉をただ眺めるだけですすめずに いた 手を伸ばせば、誰かが握ってくれる気がした けれども、わたしが伸ばしても絶望が指に絡みつくだけ 誰かが握ってくれるのはあなただけでした それでも、あなたは伸ばしたてを拒絶して終焉を求めた わたしの世界には わたしが歩き出さなくとも 終わりは静かにやってきているけど あなたの世界には あなたが歩き出さない限り 終わりは来ない 満たされない世界は、わたしの孤独 満たされた世界は、あなたの孤独? 終わりは静かにやってくる あなたの手によって、或いは… わたしの手によって ---------------------------- [自由詩]drain train/完食[2006年9月18日18時06分] 傷つき傷つけて理想への逃走 電車で揺らぐ景色に君は何を見、何を想うのか 嘆きの想い出、喜びの記憶 笑顔の想い出、綻びの偽り 自傷の想い出、微かな幸せ 電車の窓の外で 繰り広げられる惨劇と悲劇 笑い合い、喜び合う喜劇も君にとっては 胸の痛む悲劇でしかない 繰り返される戯曲 愚かだと知っていても、止まらない指先 作り出す戯曲 惨めだとわかっていても、灯らない感情 ちいさなせかいのなかで だれかがわらっている 外の世界の私はこんなにも悲しいのに ちいさなせかいのなかで だれかがあいしあっている 外の世界の私はこんなにも寂しいのに ---------------------------- [自由詩]六畳一間の幸せ/完食[2006年9月30日20時31分] キッチンとお手洗い、そして生活用品 それだけで埋まってしまうこの部屋が何よりも愛しかった 六畳一間の空間で何よりも あなたの背中が暖かかった ---------------------------- [自由詩]new your name ./完食[2006年11月11日18時45分] 大切なのは忘れたもので 必要なのは失ったもの 私の欺瞞に笑顔で答えた君は きっと聖者なんだろう だけど私に必要なのは どろどろとした、気味の悪ささえ感じる 君じゃない誰かの 素肌や、髪の色 やわらかさが いとおしい もしも私が君に誰かの名前をつけるとしたら きっと、私さえ感じることのない 遥か彼方の明日の午後 知り及ぶ事さえしない、見えない未来 知ったことか、 そういうメタファー 呟いたところで 失ったものは戻りはしないし、 忘れたものはもっと、 もっと増えるだけ 大切なものも必要なものも 今の私に ありません 両手を挙げて 喜んで、どうか笑ってもらいたい けれども嘲笑されることさえ 今の私に ありません (あなたの名前を口にする  夢の遥か彼方) 名前さえも思い出せない 横顔が まだ美しくて ---------------------------- [未詩・独白]光の収束/完食[2006年12月29日10時51分] 右手に機関銃 左手にカッターナイフ 束縛を撃ち殺す 束縛を刺し殺す 束縛とは名詞ではなく 束縛とは代名詞 いらないから消えてしまえと笑われて 俺もお前がいらないよ 結局互いに消えることができなかった じゃあ俺が消してやると 笑った 右手が射殺で左手が斬殺 大丈夫 人生にはスリルが必要なんだ (脳内で)横たわる死体の上であははと笑うしかなかった ホント どーでもよかったんだ どーでもいいことのために俺は何をしたんだか 世界に拒絶される寸前でしがみつくのは馬鹿みたい けれどそれでしか孤独から逃げることが出来ない 周りの奴らと仲間になったり どーでもいいや さようなら みなさん 最後の一撃 あの世逝きの自爆スイッチ 俺も一緒に消えてやるよ ---------------------------- [自由詩]親子丼/完食[2007年2月10日0時40分] 少々、収縮 己の、欲求 エゴイズムで壊した未来 プライド、無料 スマイル、有料 私の指先だけで屠れる 君のすべて 私に笑ってよ 君が笑ってよ 君が幸せなら、私だって幸せだよ 泣かないで泣かないで 世界はどんなに厳しくても 私は此処に居るじゃない 泣かないで泣かないで どうか世界を憎まないで 私の腕の中で笑っていてよ 情調、不安定 言論、不一致 気紛れだけで進む愛情と日常 スタイル、脆く マインド、硝子 君の笑顔だけで救われる 私のすべて 愛してよ愛してよ 君のその手で愛してよ ---------------------------- [自由詩]白く暮れなずむ黒い空の下/完食[2007年3月13日14時06分] colorfulな世界はとっくのとうに終わって 思想も思考もblack or white 単純な欲求しか満たせない わたしとただ、いきてよ 其の言葉を 何よりも言いたかった ---------------------------- [自由詩]うそつき/完食[2007年3月18日15時16分] 何が味方で何が敵でも構わない 幸せであろうが不幸であろうが構わない 傷が増え心が病んでも構わない 偶然であろうが一瞬であろうが構わない 僕が何であっても ただ君だけには笑っていてもらいたいと 思ったのさ ---------------------------- [自由詩]私は自分の翼を殺いで/完食[2007年4月26日16時43分] 青い空は私の目の前にあり 私と其れをさえぎる者はこの世界にないというのに 私はその中へと埋まることはできない 希望を抱いては砕かれ 夢を見ては叶わぬと知らされ 現実は私にとってとても悲しいものである …欲しいものが目の前にあるというのに私の手は伸びず 籠の中にとらわれているわけでもなければ 檻の中に閉じ込められているわけでもない それでも私はこの場から走り出さず それでも私はこの場から飛び立たず 変わってしまうことが怖いのだ 夢が叶わないと私に知らせたのも 抱いた希望を砕いたのも きっと、私 私は可能性を持ちながらに試さない理由が欲しかった 私が欲したのは籠の中であって 決して、伸ばせば手の届く空ではないのだ 私は今日も、唄をうたう それはとても不条理で、我侭で だけれどどこか、幸せな ---------------------------- [自由詩]17歳/完食[2007年6月4日16時18分] プライドが絡み付いて 助けてと上手く言えない しかし、それでいいとも思う (いつからか) 腐らない程度に 適える気もない夢を抱いている 笑えない程度に 打ち明ける気もない痛みを抱いている リアリティが絡み付いて 夢を上手く見れない しかし、それでいいとも思う (いつでも) 逃げれる程度に 戦う気もない現実に歩を進めている 外れない程度に 渡るつもりもない境界線の上を歩いている ---------------------------- [自由詩]not any/完食[2007年7月9日6時57分] 感情を謳い続け、やがては海に落ちると言うなら 私は溺れながらも謳いましょう 幸せを、狂喜を、 吐き出す気泡の全ては私だ 徐々に意識が遠のいていく感覚は芸術だ 絶望が苦痛に変わる肯定は生き様だ 狂いそうな指先を抱きとめて/遥か遠くの星空を掴む 絶対的な現実には目を瞑って/遥か遠くの青空を穿つ 私は溺れながらも謳いましょう 感情に溺れ、本質を失うと笑われながらも 虚構と、自嘲で、 ---------------------------- [自由詩]無知は幸福/完食[2007年8月15日3時09分] 世界、君という存在だけを胸に抱いて 何も知らずに生けるなら 其処がきっと 楽園 ---------------------------- [自由詩]それは素敵なことだと思うけど/完食[2007年9月5日0時36分] 17歳 死ねたら きっと、綺麗な死に方だと思う 儚く、脆く、意味もなく きっと、素敵な死に方だと思う 未来を悲しまれ 可能性を悲しまれ 17歳 死ねたら きっと、最高な死に方だと思う 死ねたら きっと、絶頂な死に方だと思う 過去を慈しまれ 可能性を慈しまれ (生き恥を曝すだけの人生だと言うのに、  死ぬ勇気も、その気もなく  僕は、) ---------------------------- [自由詩]現実茶/完食[2008年1月18日22時57分] 僕は苦笑い 君は嘲笑う 僕等の幸せに、終わりはないと信じている 当然、幸せの中で幸せの終わりを 考えられないほどに僕たちの恋は盲目的なのだ 当然、此れは僕たちにとって 終わり方を知らない初めての出来事なのだ 事実は知らない 事象は知らない 事件は知らない 結果は 今日も今日とて一人、空を仰ぐ 歩く 一人、歩く 此の孤独さえ幸せの一部だと信じている 当然、僕は終わりを体験したことが無いのだ わかるわけが、ないじゃないか さみしいわけ、ないじゃないか ---------------------------- [自由詩]運動ヲンチ。/完食[2008年2月7日21時51分] スポーツが苦手です 特に会話のキャッチボールが苦手です 投げることは出来ます(誰だって出来ます) 受け取ることだって出来ます(大体の人が出来ます) けど それだけでは 相手のことを考えることが苦手です 自分の言いたいことは程々に言えます でもそれは相手にとってとても投げ返しにくいボールです 僕の投げたボールは受け取った相手を どう返していいものやら と困った顔にすることが出来ます 相手に合わせたボールを投げることは ひどく難しいことです それでも不可能ではありません ただ やっぱりすごく難しいです 相当無理をしなければ成し得ません 互いが笑い合えるような楽しいキャッチボールをしたいと思ったら まず、無理をすることから始めなければいけません けれど…無理をしている僕は きっと僕ではありません 楽しいキャッチボールとは 僕の形をした他人が××と笑いあいながらキャッチボールする姿を見て 楽しむスポーツです 楽しく    ありません スポーツが苦手です 特に会話のキャッチボールが苦手です 嫌いではありません(誰とだってそうです) したくないわけではありません(大体の人はそうです) でも それをせず 生きていけたなら 運動ヲンチにとっては嬉しいことでもあり きっと、寂しいことでもあります ---------------------------- [自由詩]怪文書/完食[2008年2月14日0時26分] ええ、ええ、そう! 今日はきっとSuuny Day! どしゃぶりの中で私は叫んだ 嘘をつくな どしゃぶりな仲のあなたが呟いた いいえ 私は嘘なんて吐いていないわ 私はね あなたが居るだけで頭の中が 晴れ澄み渡り遥か遠くの雲さえも望める青空のように つまりクリアリー!  そうそうそう、つまり! 本日は晴天なり! 冬の雨風に震えながら私は叫んだ 馬鹿じゃないの 今日の雨風のように冷たく呟いてくれるあなたが居なかった そう 気づいたらまた一人になっていた 私はね こういう状況にはとても馴れているの 叫んだ挙句に叫びっぱなしと言う奈落よりも深い深い孤独を感じても、 これは私にとって朝のコーヒーブレイクの時間となんら変わりはないの! だから明日も今日も素敵なSunny Days! 台風が来る前から既に台風一過なのだよ ---------------------------- [自由詩]死に沈む/完食[2008年3月2日14時05分] 誰が死んでも喜べない ---------------------------- [自由詩]電波日和/完食[2008年4月4日11時38分] 空が青いと死にたくなるので晴れた日もやっぱり室内 燦々と太陽光の降り注ぐこの季節 太陽は今日も引き裂いてしまいたいほどに美しい 殺してしまいたいほどに愛している これだけ愛しているのだから きっと明日も、変わらない 空が明るいのは僕の愛のおかげかもしれない 太陽のような人に僕は成りたいね 嘘だけど。 月が綺麗な夜も好きではない 暗い世界を暗いままにしておかない理由がまったくわからない そんな僅かな月明かりを見て 優男が「ロマンティックだね。」なんて呟いたら 殺意だけで人が殺せるかもしれない しかし部屋を出ない僕が聞く機会はない幸い 今日も外界を拒絶するように カーテンは閉じっぱなしだ 僕の閉鎖的な内面を現しているようで素敵! 閉じたカーテンは壁なのだ 開く筈がない 誰が開こうとするか? それは壁なのだ 壁が開く筈がない 閉じっぱなしであることが壁の役割であって ひらくことなどだれがのぞむだろうか? 開かないそれは 開けないものとして存在する だから 開けるな、開けてくれるな、母上様 でもでもドアは自分で開け閉め 屋内を行ったり来たりのルーチンワーク きっと、否、ぜったい 明日と今日を比べると驚くほどそっくり 過激な変化も些細な変化も何もないからオッズは1倍 明日の空も青いのでしょう それが太陽の仕事で 明日の夜も明るいのでしょう それが月の仕事で まったく大変だよね その一方で僕は全力を出して退屈をした これが僕の仕事だからね 鏡を見て苦笑した いや、これは嘲笑、そう嘲笑に違いないね 自分自身を嘲笑う まったくもってくだらないこと くだらなすぎて何かが出るよ あくびでもなみだでもない 間違いなくそれら以外の何かが出る 何かはわからないが あまりのくだらなさを流しだす何かを出さないといけないのだ あゝくだらない 実にくだらない こう言った思考をすることさえもくだらない (それをくだらないと言える僕は人間であることに  くだらなさを感じているのかもしれない  (人間であるからこそくだらないのだ   人間である、思考ができる、そこからくだらなさが生まれる   (要するに僕が僕であるからくだらないのではなく    僕が人間だからくだらないのだ!    (僕のせいではなかった! やったね!)    )   )  ) 明日の朝ごはんはどうしようか 「私は目玉焼きが良いわ。」 そうだね、目玉焼きぐらいしか作れないものね 「ええ、そうよ。ダーリン。」 自分自身と話し合った結果 明日のご飯はスクランブルエッグにすることにした 「反抗期なんですよ、この子。」 そうなんだ なら仕方ないよね 「実に仕方ない目玉焼きがスクランブルエッグになることぐらい  反抗期にはよくあることですしね。」 実によくあること それは空が青いことよりもよくあること これは誇大表現 つまりは嘘である。 何もかもが嘘なのに わざわざ嘘であると主張することがもっともくだらないことで あるが そう言った格好付けを行うと決めたからには従うのが道理と言うものだ なんて道理のかけらもねえ口で言ってみた 「いっそ、殺してしまおうか。」 いやまだ止めよう 「どうして?」 殺すのは本当に面倒くさい 「めんどくさいなら、しょうがないよね…。」 しょうがないんだ 本当にしょうがなく生きてる だから、退屈で、退屈で、退屈で、退屈で、退屈で、退屈で、退屈で、 どこまで行っても退屈なのはしょうがなく生きてるからなんだよ 燃え上がるように生きてしまえばそれはそれで疲れるが 気楽で退屈で道楽な日々は自分自身を溶かしていく あくびをころして なみだをころして 何もないと表現するに値した日常 笑えないような笑えない笑える箇所が一つもない しかし嘲笑する 「どうして?」 知るかよ。そんなもんなんだよ。 あゝ 今日もまた死にたくなった これは本当に嘘で。 わざわざしょうがなく生きているのに死ぬのは理不尽じゃないか 死にたくなったと絶望を模倣したスタンスで居たいだけ もし僕が殺しに来たら 僕は僕を本気を出して殺してしまうかもしれない しょうがなく生きるには本気を出さなきゃいけないときだって きっとあるに違いない そのときのために 僕は今まで一度も本気を出さずに生きていた 「どうして?」 そりゃ人生で出せる本気の回数なんて 数えるくらいしかないに決まっている 本気を出すとすごい事が起きるに違いない 僕がすごくないのは一度も本気を出したことがないからで 本気を出せば本当はすごいんだぜ? まあ そのときのために、だ いつだろうね。 しらねえよ。                        了   (嘘だけど。) ---------------------------- [自由詩]嫌われ者が届かない夢を見た/完食[2008年10月9日3時42分] 何をしたって嫌われるのに 気付かないふりをして(事実から目を背け) 人に好かれようと笑って見せた その姿が何よりも気に入らないらしく もっともっと嫌われて 嫌われて 存在を消したくなっても そんな勇気はなしに 今日もまた 笑って見せた (私は耳障りなノイズ、或いは目障りなヴィジョン) 黙って居れば愛される路傍の石 其れに劣る存在だと自覚しても目を瞑り(気付かないふりをして) 人に好かれようと笑って見せた ---------------------------- [自由詩]follow my nose/完食[2008年12月1日20時28分] 最近上手く息をできないので いっそ呼吸を止めてしまおうかと思いました 小さい両手で口を塞いでみようかと思い 実行しました そうすれば私は悩むことも無く 平穏に死んでいけるのではないかと 考えました しかし 呼吸は続きました それがなぜかは私にはわかりませんでした 両手は確かに口を塞いでいたのに 口は確かに息を吸うことはできないのに これは誰かからのメッセージなのかも知れません それはきっと神様的な 私の、神様的な なんというかもう神様 みたいな 私の神様的な何かの力で私は 口で呼吸をせずとも生きていける人類に なりえたのかも知れません いわば私はにゅーたいぷ しかし人類はおーるどたいぷ だから 上手く息が出来なかったのは 仕方のないことなのです 私が世間に合わないのではなく 時代が私に追いついていなかったのです 私は両手を挙げて喜びます 万年酸素欠乏症気味な頭で叫びます 「私こそ人類のガ、がはあgじおjわいあい… 私には喜びを体現することもできないのだろうか にゅーたいぷとはかくも不自由なものなのか 死のう! 私は再び両手で口を塞ぎます    ―やっぱり 呼吸は続きました ---------------------------- [自由詩]超現実/完食[2009年2月25日9時46分] 歩いて走って地の果てまでも! と思い描いた青春を思い出す、悪夢 現実は地平線さえ見えない見えない見えはしない そんな話が俺の人生 (夕陽が落ちる頃に目が覚める) プール開き! クラス替え! あらゆる希望が夢の中を飛び交って 六畳間、白熱灯、           落ちて行った (朝日が昇る頃に眠くなる) 才能はない ないんだ、確かに、ない かと言って俺の中には努力もない、する気もない ないんだ! だったら、俺には一体何がある? 何もない、ないんだ (昼は眩しいので布団に籠るよ) アイ、ユメ、ラッヴ 俺の部屋には あらゆるモノがないけれど 現実が いつもドアを叩いてる 賑やかな、部屋さ ---------------------------- [自由詩]何もある/完食[2009年5月5日6時56分] 何がある 何もない 何もないが俺にはある 何もない世界が 俺の中にはある 何もない 何一つない そんな空間を世界を 俺は持っている 心の隙間やら平野やら どうとでも言えるような 何もないが 俺にはある ---------------------------- [自由詩]exhaust/完食[2009年7月22日14時11分] 有り触れた言葉の海で溺れてしまひさうな 有り触れた言葉の川で流されてしまひさうな 飽き飽きとした危機感が侵蝕していく中で この手を握つて世界から私を連れ出してください 有り触れた愛情の言葉で表せないやうな 有り触れた感情の言葉で示せないやうな 飽き飽きとしたこの世界で その手を握つて二度と離さないやうにしてみせます ---------------------------- [自由詩]超絶二次元殺法ポートフォリオ/完食[2010年8月25日1時41分] あるある、いや、ないね お前の言う事すべては きっと、嘘だらけに違いない ならば、俺が正義なのか いや、そうでもない、きっと、俺も嘘だらけに違いない 嘘と嘘と嘘だけだ 嘘を付いてないという嘘を、嘘をついたという嘘だ! あるいは、それ以外 俺は誰かをひたすら騙り続けて、 誰かは俺をひたすら騙り続けるのだ! 素晴らしい虚言連鎖 実のない軽い言葉と発(される)音だ 重い言葉があるとしたら、それは重い気がしただけだ すべて嘘なんだからな 素晴らしい妄言連鎖 根拠のない文字と記(された)号だ 根拠があるとしても、それはそんな気がしただけだ すべて嘘なんだからな ジュリエットは泣き叫ぶ なれば、真実はどこにあるのだろうか! ねえよwww あるわけねえじゃんwwww お前が納得出来るかできないだけじゃねえかwww だからさ、全部、もう、嘘でいいよ ---------------------------- (ファイルの終わり)