ナンモナイデス 2020年2月8日21時02分から2020年4月14日19時42分まで ---------------------------- [自由詩]うさぎとこども/ナンモナイデス[2020年2月8日21時02分] うさぎが会いたくて 白い 白い 自分とおなじような 白い雪を降らせました 馬鹿なこどもは 白いうさぎに合うことが できず泣きました うさぎも泣きました 白い白い 雪と 赤い 赤い ふたつの 目 うさぎとこどもは 会えたそうです ひとりが ひとりっきりになってから ---------------------------- [自由詩]臭さ/ナンモナイデス[2020年2月9日21時18分] おんなを買い そびれたので 雪のよる ホワイトチョコを買い 洋酒のあてにする 背中が開くように かって戸が開くと いつもの エタノールが 目に臭う ---------------------------- [自由詩]超越論的マスク/ナンモナイデス[2020年2月10日19時23分] 辟易してしまう 理性的な頭でいられる 自分の中で粉散する 超越的態度を 現象に そうだ 不条理な現象を 他人事として 語る自分のそれは 天才的正論を舌して 悦に没我している くだらない 超越的論書の言い草と みごとなほど 同梱的ではないか 反感をおぼえても 反抗に屈しても 反撃に徹しても 口唇にはマスクが 必要です 確かな企業で 生産され 適正な時価で 販売されている… ---------------------------- [自由詩]おとこごころ/ナンモナイデス[2020年2月11日13時16分] おとこの乳首・露出を規制するらしい。 “鏡のまえでなにカップぐらいだろうか?”、 と横綱土俵入りの後で、 シャツをたくしあげてみる… ---------------------------- [自由詩]月見草/ナンモナイデス[2020年2月11日19時15分] 風貌がどことなく、ソクラテスに似ていた。 その饒舌ぶりも、悪妻を愛したことも。 ヴィユー ヴィユー・ムーン 芝生にて おやすみなさい… ---------------------------- [自由詩]充足的な理由/ナンモナイデス[2020年2月20日20時59分] 直観を疑うとき そういうときには 必然的に 他人任せの あやふやなデータや あやしい話に 乗せられているのが わかっている自分が よく見えている自分が 自分に見えるときがある 古本屋の地下室には バナナが入っていた段ボール箱が 山積みにされている 故人が寄贈する 箱入り本の中には 地下文書などが ぎゅうぎゅう詰めになっていたりして フィロカフェでは 古都をさる青年の送りの集いらしい 誰かがはなむけとして 肋骨レコードをかけていた… 根拠律ほど自明な理由はない これに逆らう者は 裸体の政治家や いわゆる裏社会のものたちだろう かのクルーズ船の中でも カジノも楽しめたのだろう 宇宙船の中でも パンデミックな事態は起こりうる 「自分だけはまぬがれる」という 神話は無根拠である いまだにこの根拠律は 有効であるから 【人間は死すべき動物である】 ---------------------------- [自由詩]うどん修行/ナンモナイデス[2020年2月23日21時33分] 寒い窓みとったら みとったばかりの 顔が浮かんでくる ずる ずる おうどん おいしいかぁ ええ音だして ずる ずる いわせやんなあかんで 泣く子も 泣き止み すう すう 寝入りよる 胎内で 地蔵さんで おったんやろうか ---------------------------- [自由詩]良識を取り戻せ/ナンモナイデス[2020年2月24日21時21分] このやるせない 怒りは この俺の やるせない怒りは 伝染病の恐怖の 最中にあってさえ 執拗に くりかえされる 社会病理に向けられている 理性の壁など いとも単純に破壊し ものやかねに群がり 奪い合う狂人ども おお 俺は車いすに乗った ただの障碍者 マスクよりも紙おむつ食いの ただの障碍者 パラリンピックでもなんでもいい 人よ 良識を取り戻せ ---------------------------- [自由詩]ヌタ/ナンモナイデス[2020年2月29日11時54分] 兎色の 小鉢にヌタ 白みそに いかと わけぎとを あえた もの 味見の 母の手が ぴょんと わらう ---------------------------- [自由詩]辟易から疲弊へ/ナンモナイデス[2020年3月4日13時32分] たぶん自分は「ある」物ではなくて、「いる」者にすぎない。 いま・現れている世界は、ただ・「そう」慣れ親しんでいると、 自分の知に基づいた、ただ「そうだ」と思い込んでいるだけの世界にすぎない。 自分はなにが知りたいのであろうか… プラトン哲学でいう【真理】であるとか、イデアなのだろうか… これという故郷もない自分にとって、 もうすでに壊されて久しい「長屋」のことだとでもいうのか… この世は作りものではない。だから創造神はいらない。 この世がどうやって現れているかについては、人間はまだ知らない。 たとえば戦争で敵の兵士を殺せば善である。 大河ドラマの存在事由も公共放送局にとっての善にすぎない。 歴史が武勇伝のたらいまわしであっては面白くない。 善悪問題は哲学では解決することはできない。 殺気立つトイレットペーパー問題のように… 1970から2020まで人類の糞便処理は情報処理に比べ停滞している。 本質は存在するものであろうか… 「ト・ティ・エーン・エイナイ」などという訳語にとまどうことなく。 本質の本質を問うことはただ無限地獄に落っこちるだけである。 古代人の立ち話を読んでみたところで、自分の魂が震えるわけでもない。 「エルの物語」とか「パイドン」は不死についての話である。 不死であるのはもっぱら魂であって、体ではない。 古代人であっても現代人でも、魂自体をしっている者はいない。 報償金をもらえばマラソンランナーだって耳たぶにダイヤのピアスを 輝かせている。古代人ならぬ未開人にでもなってしまったかのようである。 なぜかバルタン星人の声で道路を疾走するケムール人… あの白い混濁液に触れたおっさんはウルトラQの最終話にワープした… 「あけてくれ」…2020年からN次元列車へようこそ。 太陽を直接みると目が盲目になる… 事物を直接みると魂が盲目になる… ソクラテスが回避したかった要因の一つ・自然研究するうえでの、 不満と恐怖。 アナクサゴラスらのような万物の原因説から、 事物を言論によって証明する。 仮設・ヒュポテシス いわゆる【本質】とは仮設の別名にすぎない。 目  日常的事物の把握。それは脳の視覚情報を処理することにより意識化される。 慣習の自同律への辟易 商業化されたスポーツ界への辟易 政府がやくざ化する金融政策への辟易 リゾート政策への偶発的事故・クルーズ客船への辟易 辟易・辟易とばかり苦言ばかり言ってると、苦言はやがて苦痛になる。 社会不安が閾値をこえると人心は疲弊する。 可能性への疲弊 毎年襲ってくる大型台風への疲弊。 不可能性への疲弊 台風ごときさえも破壊するすべもない学者への疲弊。 伝染病大国・中国への疲弊。 理念なきおぼっちゃま総理の全言論への疲弊。 ---------------------------- [自由詩]傍観者xから/ナンモナイデス[2020年3月10日14時05分] 人間なんて 生まれりゃ 死んじまうわけだし 今更うろたえてもしょうがない 旧式だの 新型だの 湯沸し器でもあるまいに 見よ ぶた食い野郎らであっても ひつじ食い野郎らであっても さしみ食い野郎らであっても 移し移されるのが怖いのだ 宗教は好き勝手に伝染させやがるくせに 倫理も道徳も法律も いざとなれば役立たず 時間を無化された存在者らには 哲学もいらない 狂人“ホモ”がほしいものは ペーパーマスクだけ ネットオークションにこそ 致死“ういるす”を ---------------------------- [自由詩]昼寝の後/ナンモナイデス[2020年3月10日19時36分] こんな春 まとまった 雨が降った そう 無人 静かに墓石を掘り起こしに 目やにが 重ね合わさって 混ざりあって 黄色い洗面器に 雨だれ すくって 聞き流す 雫音 ---------------------------- [自由詩]ぶーんぶーん/ナンモナイデス[2020年3月12日14時02分] 窓の外は春らしい春の日 郵便配達員などもいつもの時間どおり うちの中では冬を生き延びた一匹のハエがお試しフライト 楽しそうだ でもあまりはしゃぎすぎるとウィルスにやられるかもね 夏までいきていたけりゃ うちにいてだまっているんだ コロナ五輪がおわるまで ---------------------------- [自由詩]憂い事/ナンモナイデス[2020年3月13日11時43分] 伝染病なんて死語かと思っていたのに ドラキュラのごとく復活してしまった 復興五輪と名打ちながら 一向にフクシマの復興は見えてこない 株価は下がり続け 日銀の異次元金融政策は破綻する 未来を性善説で説くことは権力者の常套手段ではある 公文書紛失・改ざんなど… やりたい放題悪政をさらしてきたアベシンゾウももう終わった 2020年春・世界恐慌となる 2021年・第三次世界大戦勃発 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オリンピック教徒に支配された エゴシティー それでも いらだつのは いつも 「決定」するのは 黒塗りされた ざら判紙と 少数者による談合 ---------------------------- [自由詩]極楽へ/ナンモナイデス[2020年3月28日21時19分] スペースコロニーとかで コロナウイルスなんか 流行っちゃったら流星だろうね… 一雨ごとに冷たい風が流れて 冷たい肩越しを 冷たい春の日がすぎてゆく たるい気分でいられりゃいい 南のあやしいあいらんどもいいだろうけど いつまでも極楽鳥でいられるはずもない 町は静かかというとそうでもないらしい 母の生まれ変わりかもしれないと なれなれしいハエにすっかりなついてしまった 兄がすぽーつ新聞を丸めている 多分今度こそ一発で極楽へいかせるつもりなのだろう ---------------------------- [自由詩]未感染者/ナンモナイデス[2020年3月29日20時46分] たぶん30ぐらいの 白人の妊婦さんが 息も絶え絶えなのに “コロナにかかり重篤になるのは 高齢者ばかりじゃない”とかなんとか スマホで自撮りして 大変なところ人類のために うったえられていた スマホ未感染者の自分は思う 「自撮りなんて僕はずかしい…」 ---------------------------- [自由詩]病者詩覚書/ナンモナイデス[2020年3月30日13時33分] 詩病を患って久しい いったい誰の詩を読んで伝染してしまったのか 今となってはわからない いくどか再発と自殺未遂をループするが 扁形動物のように死なない 書かれた詩はそれを読んだ者に感染する 海馬などを侵されると重篤になる 詩病にはいまのところワクチンがない 公開された詩はもはや病者詩のものだけではない 他者の評価は公開してしまった以上あまんじて 引きうけなければならない ---------------------------- [自由詩]されど 俺は/ナンモナイデス[2020年4月1日19時38分] こぬか こぬか かぞえられぬ あめ 霧と 外套と 手土産と 目の やり場の 無い いらだち 無限など 永遠など 言葉に 化かしてみても 俺も 焼かれ 灰にされる されど 俺は 宇宙以上 無碍か されど 俺は 思考された 形而上学よりも 永遠か 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---------------------------- [自由詩]かもしれません/ナンモナイデス[2020年4月14日19時42分] テレワークしてたら テレワープしてしまった ズ ノイズ ノイ… 古井戸から 白い手が… ---------------------------- (ファイルの終わり)