夢を見たら書き込むスレ[340]
2004 12/20 09:07
Six

目覚めると、そこは豪奢な寝室だった。巨大な天蓋のついた、重厚な織のカバーのかかった寝台から降りると、毛足の長い絨毯にふんわりと足が埋まった。寝台の枕元には梟が目覚まし時計を嘴で叩いていた。寝室には、色硝子のはまった窓と大きな鏡があり、鏡の前に置かれた机はピンク色の大理石で出来ている。部屋の隅に香が焚かれており、イラク風なのだということが分かった。床の絨毯は、部屋の外にも続いている。色硝子がモザイクのようになった寝室の扉をあけ、ガウンをひっかけて、わたしは廊下を進み、広い階段を降りる。階段の下の向こう側は食堂になっていて、背の高い木のテーブルとこれまた背の高い木の椅子。椅子にどうにかよじのぼり、早速わたしのために用意された朝食をいただく。アイスクリームと干した果物、甘い紅茶。執事から「今日はお仕事のあとに職場の女の子たちとボウリングに行って居酒屋で食事をする段取りとなっております」と告げられる。「三宮のラウンドワンの1Fに確か居酒屋があったわよね」とわたしが聞くと、「確認して参ります」と言って、執事は下がった。
そして、もう一度寝室へ戻って、今度は着替えである。そろそろ出勤しないといけない。大急ぎで洋服を着ると、寝室はいつのまにか階段の教室になっている。もしやと思って寝室の扉を開けると、先ほどの広い階段と食堂のハリボテが取り払われようとしていた。やっぱり。これはいつものテレビの撮影の実験なのだ。それにしても今朝はいつになく豪奢なアラビアンナイト風のしつらいで、枕元に梟まで用意するなんて、芸が細かいですねえ、と言うと、「布地が安かったから、制作費はいつもより安いんですよ。そのかわり、細部にこだわりました」と返事がかえってきた。
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