佐々宝砂

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愛以外のものならば
きっとあなたは何でも受け取っただろう
恋以外のものならば
きっとあなたは何でもくれただろう

冬ではなかった
春ではなかった
夏ではなかった

実現されなかった邂逅は
幻の秋に飲まれ変質し
足下に泣き伏している
あの黒い服を着たのが私だ

愛ならば
きっとあなたにいくらでもあげられただろう
恋ならば
きっとあなたにもらわなくてもいられただろう

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