2006 02/22 02:08
ミヤムロイツキ
昔トロンボーンをやっていたのですが、本当はもっと小さい、
ポッケに入るくらいの楽器をやりたいと思っていました。
というのも夢のひとつに、異常事態に巻き込まれたなか、すさむ人々の心を音楽で癒したいという夢があるからです。
つまり、
なにか緊急事態（災害など）が起こり、大勢の人々が足止め（もしくは閉じ込められる）状態になってしまう。
それが寒い冬とか、しかも屋外であるとかで、落ち着ける場所もない中、仕方なく地に腰を下ろす人たち。
しだいに苛立ちや不安が渦を巻きだす。幼い子供が泣き顔になり、気の短い大人の刺々しい空気が立ち込める、そんな中で
あたしはおもむろに、ポケットの中からなにかの楽器を取り出す。
そしてそっと奏ではじめる。誰もがいつか聞いたなじみのあるメロディ。
無邪気でやさしく心をほぐす音色で。
あたしの周りに泣き止んだ子供達があつまる。人々が身を寄せだす。
場はしだいに暖かいものに包まれてゆく。長かった時も一瞬忘れる。
不安は消える。いまここにはただ、音楽と、ひとつになった心だけがある。
あたしのレパートリーも残り少なく、ややあせりを感じ出したころになって、やっと
「皆さんっ、大丈夫ですかっ！」と救助隊の駆けつける音がしてわぁっとなって・・・
手塚治虫先生のＢ・Ｊでもストラディバリウスの音色でパニックを鎮めた演奏者の話がありますが、あれです！あれ！