詩集・詩誌のスレッド[78]
2006 03/13 08:14
松岡宮

現代詩手帖2006年一月号読みました。そのかんそーというか好きだったものを。


 出発と到着/清水卓行

 というトップの詩がとても好きだった。なんか不思議な世界に誘われてゆく詩でした。飲用しますと


 (前略)
 暇をつくって
 中央線中野駅の北側から
 新宿に向かい
 ほぼまっすぐのつもりの散歩をしたが
 一時間ほどすると
 行く手の街路の先に
 中野駅の南側が現れたので
 仰天した
  (後略)

 こういう、「気づくと戻っていた」ことを繰り返したという詩でした。しかしそうやってわたしがまとめてもつまらないのに、詩として書かれると面白く引き込まれました。

 旅にて (田原に) / 高橋睦郎

 という詩も好きでありました。脱糞描写がすごいから好き、なのではなく(それもあるかもしれないが)ぎりぎりの生命感というのか、夢があるという感じで。

 スクラップ通り/北川透

 短章の連なりからなる群章といったおもむきですが、上記「旅にて」とは違って各章のトーンが異なり、読み手としてはバラエティーを感じて面白かった。

 犬の年/平田俊子

すごいダジャレーがいっぱいだ!

 マン氏の汚名または嗅ぐひと /小池昌代

マン氏うちにも遊びに来てくれと思った。

 こうして書いていて思ったのですが、わたしは詩手帖でいえば6ページくらいの作品が好きなのかもしれません。(長さの問題か?!)

松岡宮
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