佐々宝砂

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勝手に題詠その19

181九条　　　　春浅き九条駅降り即迷ふ

182ならずもの　ならずもの国家の鳥も交るらん

183豆乳鍋　　　約束の豆乳鍋がまだ食へぬ

184吉野家　　　鳥帰る別れ話は吉野家で

185ブドウ糖　　ブドウ糖舌にすぐ溶け春の昼

186風邪　　　　風邪に寝て何故か増えたる体脂肪

187インスリン　春服をまくり注射すインスリン

188鋼鉄　　　　花吹雪鋼鉄製の友の上

189金属　　　　茶を摘むや我が身に金属片幾つ

190邪悪　　　　春ゆくや邪悪の王は眠りたる

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