ノート(晨星のうた)
木立 悟




羽の息をし
羽になり
さかしまの空
ひと指とおる


勝ち負け無しの
明るいあやとり
胸からのばし
ふたたびしまう


草のとなり
ふくよかな闇
波紋をつくらず
落ちる空と葉


飾りなくまたたく
こがね伏す手
とどろきよ ひそかな
応えひもとく


ひた走るとき
呑みこまれるとき
朝を迎える
うた満ちるとき


風が成すことを聴いている
羽は星の前に撒かれ
浮かぶままに 息のままに
閉じた瞳に打ち寄せている













自由詩 ノート(晨星のうた) Copyright 木立 悟 2006-12-12 23:46:43
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