白梅
蒼木りん
こどもの頃
よくやっていたのは
梅の枝を一本切ってきて
瓶にさして風呂場に置いた
すると
風呂場は毎晩温かいものだから
梅が早くつぼみをつけて
白いちいさな花が咲く
金色の花粉
早春の香り
外には
どっさり雪が積もっているのに
梅の枝
盗みに行きたい気持ちを
おさえる
未詩・独白
白梅
Copyright
蒼木りん
2006-12-11 23:55:49