遊び
ヨルノテガム

丸い半分の三段腹を
飛脚のように飛び越えて
一本ピーンと上から下まで
背骨を伸ばした

そこに、右手と左手と右足と左足が生えてきて
目線の先には鏡に映った三段腹が
四段腹にダイナミック膨れ上がって見えるのです

途中、大きなハート型の心臓が
尻とボインと音符を指揮して、
波波ならぬ「クネクネ潮騒狂想曲」を掻き鳴らし出したので

右手と左手と右足と左足は打ち震え、
すると、三段腹はコチョコチョくすぐったがり、身悶え気分。
鏡の四段腹はというと、四段目の下っ腹に双子の
二段腹を身ごもったのでした

それを見ていた真っ黄色い月の子供が大陰唇の母親に報告すると
母親は色気を出して 若緑色の月に化け、
「クネクネ潮騒狂想曲」を弾く音符を誘惑、だまして、ペロリと
食べてしまったのです あー

赤いハートの心臓は 黄色く青褪めてしまって、それでも
まだ、クネクネと尻とボインを操るのですが
大海原に浮かぶ建物のように当てどなく 揺ら揺らと・・・
狂想曲は 完成を見ずに、想い出になってしもうたのでした。








自由詩 遊び Copyright ヨルノテガム 2006-11-25 04:50:28
notebook Home 戻る