のんちゃんと神様
佐野権太
のんちゃんは首をかしげました
(どうちて、うちゅーには、くうきがないの?
神様は、深く息を吸い込み
腕組みをしました
(ねぇ、どちて?
(ねぇ、ねぇ、どおちて?
眉間に皺をよせたまま
神様は押しころした声で言いました
(こたえるわけには、いかない
そのまま、神様は
石のように動かなくなりました
のんちゃんは
下唇をかんで
おでこでにらんで
思いついて
すこぅし神様を
めくってみると
(いや〜ん
たまらず神様は、すそを押さえました
未詩・独白
のんちゃんと神様
Copyright
佐野権太
2006-11-17 19:03:35