深夜の鼾
服部 剛

深夜のファミリーレストラン 

テーブルの上に丸まった鼻紙 

プラスティックの筒にそっけなく入れられた伝票 

少しの泡を残した空のビールジョッキ 

外して逆さのまま置かれた眼鏡めがね 



「 柱に掛けられた時計の針は午前二時 」



テーブルの下の長椅子に横たわる中年男の 
枕も無くはみ出して落ちそうな白髪の頭 

人気ひとけ少ない深夜の店内に 
いつまでも繰り返される

  深夜のいびき 





未詩・独白 深夜の鼾 Copyright 服部 剛 2006-11-07 00:40:28
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