ハタライテ
Monk

嗚呼、僕の恋人よ
働いて働いて働いて
僕のために
僕のためだけに
もっと働いて
できればデスクワークじゃなく
汗水流して
重い荷物を運搬するような
ツルハシで地面に穴をあけるような
ハードな仕事を
僕のために
働いて


嗚呼、僕の恋人よ
働いて休まず働いて
僕が暇を持て余し
録画したTVドラマをぼーっと眺める間にも
もっと働いて
僕がこうしている間にも
君が腰の痛みを我慢したり
肩のあたりにストレスが蓄積してゆく姿を想像すると
たまらなく嬉しい
君がヘトヘトになって帰ってきて
冷蔵庫に愚痴をぶつけてやつ当たる姿が
とてもイイ
すごくイイ


嗚呼、僕の恋人よ
働いて働いて働いて
嗚呼、僕のかわいい恋人
嗚呼、僕のすり減った靴底
嗚呼、僕の乾ききったボロ雑巾
嗚呼
どんどん疲労して
そして
僕はいつか君を完全に回復させるだろう
だからそのときまでは
どうか恋人よ
君はどこまでも完全に疲労していって


自由詩 ハタライテ Copyright Monk 2006-10-25 21:39:27
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