マリ
杉菜 晃

 


深夜に

マリをつく者がゐる

深いえにしの糸で

操られてゐるかのやうに

マリは闇の奥にのがれていきはしない



人がマリをつき

その手をもう一つの見えない手が

支へてゐるかのやうに

マリは真夜中の庭に

快く弾んでゐる






未詩・独白 マリ Copyright 杉菜 晃 2006-09-27 17:12:16
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