楽園に行こう
雄太

何も知らないままあなたは 私
ゆっくりと腐食してゆく から
見違えてしまうほどの あなた
優しい気配を蒔いて 贈り物を
落ちた手のひらと ひとつだけ
開いた瞳孔だけ 帰れない時間
私が食べるよ 戻らない身体を
そしてまた 腐敗してゆくのは
繰り返す 想いなんかじゃない
熟れた 辿り着けなかった場所
弱い 手のひらから零れ落ちた
私 食べきれなかった罪の果実


自由詩 楽園に行こう Copyright 雄太 2006-08-14 11:27:31
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