消印のない空
まほし

絵葉書の端からおしゃべり零れ出す「暑中お見舞い申し上げます」



目標は銀河で泳ぐことだからヒマワリ君とは背比べしない



窓辺にて涼む巻貝ひとさじの碧い潮鳴りおみやげにした 



風鈴の池でうたたねする金魚チリンと浮かぶうたかたの唄



シャッターの瞬きさえもすり抜ける発泡性の夏の鼓動は



大輪の花火さんざめく街でみんな笑って咲けますように



消印のない空をきみに届けたい いつもどこかで想っているから











短歌 消印のない空 Copyright まほし 2006-08-06 05:18:32縦
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