今宵も
蒼木りん

夜を嘗めたい気分
代わりに
ビールを飲み干して
なんだか
塩味が足りない

人間らしく
泳いだり炎天下
汗水をたらしたり
日射病になったりできないので
空想を
お披露目する

無言の
何百人に


ビニールハウスは
楽しい
鳥も蝶もトンボも迷い込むよ
ビ二ール傘は
レストラン「四季」のテラス
雨が流れ落ちる
落ち葉も
紫陽花は青紫
わたしに似合うと
君の台詞がほしい

「どうした?」
救世主のごとく現れる
それは名誉のため?
「ありがとう」なら
いくらでも
こころを込めて

わたしなんて
居ても居なくても変わらない
そんなこと言ったら
お終い
確かにそうだってこと
誰でも知ってるじゃん
君が居るから
ひと味違うんだよ
って
それは言わなきゃ
気づかないじゃん

じっと見られるのが嫌い
其れでも
人の気配の場所に
行きたがる
其れでも

よくも悪るくも内面
画面に映されるテレパシー
罵声やざわめきは
せまい情報の引き出しからの
思い込み

こころにまで
侵略してくるのは
疲れとか雑音とか
尖ったもの

わたし
必要ないなら
もう
どっか消えちゃいたいわ

正直に
馬鹿を披露して
クールでしょう?
わたしの良さ
わかる人いない?

目の前で
楽しそうにしないで
見せてるように思えて
不愉快デス

0時過ぎると
明日に手錠を掛けられ
ふとんに連行
嗚呼
暫し
タイムスリップする



未詩・独白 今宵も Copyright 蒼木りん 2006-07-15 00:08:44
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