ノート(陽雨)
木立 悟




葉の塔が
空へ到き ゆらいでいる
ふたつに見ると
ふたつに見える



わがままな芽が
からだを迷い
爪の水を飲み
背に根付くことにして一息つく



食べものを見て
小さなけだものは眠くなる
雲の音 葉の音
大きなけだものがすぎてゆく



かちかちと雨の羽が呼ぶ
陽は唱うため他所へゆく
戻るときには銀を連れて
深緑に着飾る銀を連れて











未詩・独白 ノート(陽雨) Copyright 木立 悟 2006-07-01 20:23:29
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