詩が書けなくなった。
腰抜け若鶏
しばらく前から詩が書けない。
今の俺の毎日には、適度な快と適度な不快が入れ替わり立ち変わりやってくる。
自分が幸福だとは思わないが決して不幸ではないと思う。
自分に誇りを感じるし、人に聞かせられる夢がある。
その夢に向かってマイペースだが努力してるし、目に見える成果もある。
自分の将来はおおよそ明るいと思う。
そして俺は詩が書けない。
あの心の底を揺さ振るような真っ赤な炎。
その火傷するような熱さに俺はここしばらく触れていない。
可もなく不可もなく、情熱も絶望もなく。
あの頃と比べて年をとったからだろうか?
こんな人生が続くのも悪くないかもな、そう思える。