書きかけ
奥津 強
俺は、その昔、ハルシオンの精だった。多くの銀春が、飛んでは消え、俺に男根が腐る事を教えてくれたものさ。
使い古された語句には飽きた感があるな。ただ、都内、田舎、これは新鮮だった。
良い刺激を与えてくれたよ。詩って田舎者を侮辱出来るだなってな。
ハルシオン田舎者。こんなレッテルを俺が貼られた時、俺はばか田大学の劣等生だった。
幻の使い古された語句と会ったものだ。そこで田舎者は、「詩人が実は今際の老人の一言よりも、強い言葉を出せない」と聞いた。
まずいと思った。俺は、使い古された語句に、芥川氏の蜜柑に出てくる田舎娘をイメージしていたから、正直、自分が劣等生だという感覚に陶酔した。自虐的にハルシオンの精は思ったものだ・・・「俺は間違ってたのか? 老人や赤子は皆同じ格好をするが、俺は彼、彼女らよりもダサいのか?」
問いかけとは、愚者が知識人の真似をする方法だと心得ているから、俺はあえて自分が愚者である事に名乗りをあげようと思った。
高い金など、使う必要はない。
そう使い古された語句に言ってやった。
「あんたは、ハルシオンに媚びたいのか?」
ハルシオンには勝てない。いや、あれにだって欠点はある。それは、3錠以上飲むと、地獄を味わう事だ。
言わずもがな、俺の魂は善意と虚無の中間、善無の中で揺れ動いている。
眠くなったから、寝るね♪ みんな、ばいばい!