29Y.4・23
木立 悟






雨の降る夜は凶暴になる
叫びは声を失くしていき身体は揺れる
昔からそうだった
何度自分の血を見つめたかわからない
夜明けの冷ややかさが最高の快楽だった
誰かが立っていると強烈に感じ
夜中にずっと向こうの屋根を見つめた
「誰かが犯す!」という言葉が頭にやって来て
風に足をひらいた









未詩・独白 29Y.4・23 Copyright 木立 悟 2006-04-23 00:13:37
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「吐晶」より