冬々
ふく

空はしろでした
捨て場のないしろ 冬の朝

どうも空の手すりに手が届かないのです
時の音は軽やかにエレベーターを上るのだけど

空はしろでした
揺れても泣いてもわからないしろ 空は、青かったかしら

どうも風を吹かすことができないのです
閉じられたあれに手をのばすこともしないのだけど

空はしろでした
カーテンの白に反射するしろ 冬の朝


未詩・独白 冬々 Copyright ふく 2006-02-13 11:47:55
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