アイスパイ
仲本いすら

氷の張った 湖を
先割れスプーンで
つつき続ける。

スプーンは 次第に
こぼれてくるが

氷も 次第に
諦めて、水を晒しはじめる

ポットパイのような
そのやり取りに

ミューズは呆れて
いるかもしれない

それをかち割った時
水は 僕の顔を

鮮明に 写し続ける

あと ちょっと。



未詩・独白 アイスパイ Copyright 仲本いすら 2006-02-12 15:07:13
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