私の、し
Cl

『あなたの詩は、詩なんかじゃない』
そう、言われた事があります。
自分と詩が一緒になってる、と。


書くことで「自分」を見て欲しかったのでしょうか。
誰か私を見て下さい。
見てもらえることは、とてもうれしいのです。そしてもっと見ていて欲しくなります。
そのために、見てくれた人の視線に、応えようとしました。


確かに、私は染まりやすいようです。詩だけではなく、文章全部、考えること、行動も、すべて染まってしまうみたい。
あのころ書いた文章を見れば、よくわかります。吐き気がしてきて、ハードディスクからは消えたけれど。
きっと、失ってしまったものも、すべて自分の行動のせいなのでしょう。


黒い色が好きです。
自分ではうまくなぜかというのが言えないので、ある人の言葉を借りましょう。
『あたしが黒を好きなのは、他の何色にも染まらないから』
影という意のハンドルを名乗っていた人は、昔私にそう言いました。
昔といっても、一年もたっていないのですね。なんだか不思議な感じです。

しかし、どうやら私の黒は「なにも無い黒」だったらしいです。
なにもないから、すぐに染まってしまうのでしょう。
どうせ染まるならあの人の色に染まりたかったような気もしますが。


確かに、私の詩は「ブンガクサクヒン」ではありません。そんなものを目指してもいません。
ただの自慰行為なのです。そして私は、ちょっと露出狂の気があるので―電車の中でせっせと励んだこともありましたっけ―人に見てもらいたくて、ここでシコシコやっているのでしょう。
他人の書いた詩を、いわゆるオカズにして。


未詩・独白 私の、し Copyright Cl 2005-12-21 04:24:20
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