走光性
あおば

ギターの弦にピタリ張り付く小判鮫は、振るえる乞食の手足が招く一人前ごひゃく円の弁当と声だけが歩く車内の埃を吸い込んで、みんなで声を合わせて見つめる菊人形の羽根飾り、走る土人の顔、人形のような天使、日曜日の顔、古狸の縫いぐるみに隠した恥の上塗りと狡賢い雛あられを食べた藁人形の麗しい手足


未詩・独白 走光性 Copyright あおば 2005-11-13 00:37:54
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