星の時計


この星この時に生まれた
このからだが私
煙と骨になる日まで
私を運んでね

今日も歩けました
蝶を見ました
自転車に乗れました
ヒヤッとしました
お食事できました
しあわせです

よどみない呼吸と
なだらかな脈は
光のレース編みとなり
さらさらさらさら
ほんとうは奇蹟です

からだの通りに伸びれば
流星
湯舟は宇宙に漕ぎ出して
溶ける

からだは限りある時計だから
私はひととき
ただ音を聴く


この星この時に生まれた
このからだが私
煙と骨になったあとも
からだ愛してる


未詩・独白 星の時計 Copyright  2005-10-09 18:03:59
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