式日
簑田伶子
目をさますと
雪のように朝が降っていて
やさしい手順で
呼吸をおくる
あなたは
まだ
夢の体温で
きのう
よそゆきの服がでてくる詩を
読みました
愛とよばれる欺瞞
愛とよばれる固執
愛とよばれる偽善
それらをすり抜ける
あなたの心臓の、おと
カーテンをあける自由には
もう 興味ありません
気のせいみたいに
あたたかな部屋
まだ
夢の体温でねむる
世界でいちばん、ただしい 手
あなたを
愛しています
自由詩
式日
Copyright
簑田伶子
2005-10-08 09:15:44
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