千 春
yaka

   千の春をおまえに
   父と母の願いどおり
   千の春をもって生まれてきたのか

   よわむしのあなたに ひとつ
   じぶんかってなあなたに ひとつ
   おこりんぼうのあなたに ひとつ
   くじけそうなあなたに ひとつ
   わからずやのあなたに ひとつ
   かなしいあなたに ひとつ

   花を撒いて
   撒きつづけて

   それはいくらもあるわけじゃなく
   それはちはるの涙で咲く

   いつかきっと
   あなたが水をやってくれませんか
   ちはるが枯れてしまう前に




                
2005.08.12 〜千春に〜

 


自由詩 千 春 Copyright yaka 2005-08-12 03:56:32
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