凛 々
yaka

 容赦ない夏の
 どこかの軒下で
 わずかな風を拾い集め
 リンと鳴ったところで
 気休めなのだろうけれど
 気休めに救われる
 瞬間もある


 声にならない声が
 遠くから鳴り続けている
 それはたとえば故郷から
 古い段ボール箱で届けられる
 何が変わるではないけれど
 それはわたしが独りの夜も
 りんりんと鳴り続けている


2005.07.30




           


自由詩 凛 々 Copyright yaka 2005-08-01 00:05:24縦
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