作者と詩と読者の関係について(ネットの詩の温度差)
ふるる

私が、よく考えることの1つに、作者と詩と読者の関係というのがあります。
関係っていうと、大げさかな・・・。お互いが、お互いをどう思っているか、というの。
それが違えば温度も違うということで・・・。
作者側、読者側、詩の側から見てみると。

作者サイド

■作者が自分の書いた詩のことをどう思っているか。
○自分が産んだ、自分の愛しい子供。
○自分が産んだ、愛しい子供だけど、もう成人してお互いつかづ離れず。
○自分が書いたけど、産んだ覚えは無い、すごく親しい人。
○商売のための道具
○芸術作品(これを作るために、血反吐を吐いた。芸術の神に作らされた)
○日記程度のもの(大事だけど、子供ってほどじゃない。お説教や思い出話含む)
○読者のために書きました
○自分のためだけに書きました
○その他

■作者は、読者のこと(読者の評価)をどう思っているか
○読んで頂けるだけでありがたや〜
○素人にはわかんないでしょ?
○読んで、買って買って〜
○この人には読んでもらいたい!読んでもらって、いい評価がもらえたら嬉しい。
○感想や批評をもらって勉強したいっす
○読者のために書きました(笑ってくれ〜泣いてくれ〜)
○自分だけのために書いたんで、読まなくてもいいよ
○その他


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読者サイド

■読者は詩のことをどう思っているか
○芸術作品を鑑賞するためのもの
○趣味で読むためのもの
○なんとなく読むためのもの
○突っ込みどころを探しながら読むためのもの
○何がしか感動したりしたいから読む
○その他

■読者は作者のことをどう思っているか
○●●な詩を書くから、●●な人なんだな〜
○詩と作者はまったくもって関係なし
○詩と作者はすごく密接しているが、子供や配偶者のように、別人格である
○作品を楽しむためには、ある程度作者のことを知った方がいいので、知りたい
○せっかく読んでいるんだから、もっと読者を楽しませてよ〜
○その他

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詩サイド

■詩は、作者や読者のことをどう思っているか
○言葉って骨とか血みたいなもんで、書かれた時点で私は一人の人間と言える。
○ただの字の羅列でございます・・・・
○あーこの文字配列はやばいよ!禁じられた呪文になっちゃってるよ!!
声に出して読んだらダメダメ〜!
○いや別に作者のことを語ってるつもりはぜんぜんないんだけど・・・・
○これは作者の日記ですが。面白い?面白いならいいけど。
○ほら!ここで笑え!泣け!
○君たち、まだまだだね
○私は鏡なの。ほーらのぞいてごらんなさい?
○その他

きちんと分類してませんが、まあ色々で、温度差も色々だなあと。
でもって、詩誌や同人誌など、わりと閉じられた(お金を払ってでないと入っていけない・お金を払うだけの価値が認められなければならない)空間では、温度差が少なく(多分だけど、「詩は言語芸術」で「詩に慣れた人が読む」「詩は作者のもの」という一定の温度の中にある。いや、もちろん違うのもあるでしょうが。)、ネットの詩など、今まで詩を読んだことや書いたことのない人にまでタダで開放されているものだと、温度差がかなりあるんじゃないかと。

それは、詩や、作者や、読者にとっては、色々と混乱することなのかもしれないけど、
一定の温度を保つのもいいけど、こっちも面白いなあと。
しかし面白がるためには、自分も柔軟な姿勢を作者や読者や詩に持ってないとだめだなと。

それで、色んな温度の中にさらされているネットの詩は、一定の価値観では計れない、
とも思うし・・・。へっぽこ詩を書いたり読んだりが大好きな人だっているでしょうし。
(私の読む詩がへっぽこという意味ではありませぬ。念のため)

また、ネットでは読者と作者がすごく近いしオープンでルーズな感じなので、ネットのルールにのっとった、作者と詩と読者の関係がそのうち作られていくのかなあとも思います。
ネットの中の詩と作者と読者の、理想的な関係ってどんなかな〜



未詩・独白 作者と詩と読者の関係について(ネットの詩の温度差) Copyright ふるる 2005-06-24 10:22:14
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