待つ温度
はな 

半歩、まえをゆく
あなたは
鳥の巣を見たいという

つゆの前日
うすみどりのかぜが
わたしたちのあいだをゆききする
わたしの部屋へ ゆくみち
みみを澄ます
ゆるい
花火



さいきん
ことりが
くーらーのうらにこどもを産んだから
はばたくおとが
うすみどりのかぜを起こして
みみの奥で ここちよく鳴ってます
とちゅうでおわりは
かんたんなこと
そして
てのひらにつづった文字は
しずかに呼吸します


うたう
声のような
はばたくおとがきえゆくまでは
あなたを
この部屋で待っている

ときどきは
つめたくなって



未詩・独白 待つ温度 Copyright はな  2005-06-12 21:00:46
notebook Home 戻る