水の・・・
さち
〜夜明け〜
森の呼吸
白く霞む朝
誰かの声
遠く響く
満たされる
満たされる
静かに濡れた空気
新しい命
〜静かな午後〜
緩く開いた手のひらを上に向けて
目を閉じる
透明にたゆたう
無心
イメージは空へ
映像は光へ
さらさらと 自由へ
〜存在〜
私は何処にいる
何処にもいない
そして
何処にもいて
この透明な揺らぎこそが
私
「私」と名乗らないほどの
るるる ほど
あるいは
んんん ぐらい
けれど 幻ではない
〜心の形〜
心は
どこか離れた高いところにある
地上の諸々を
映す鏡となって
たとえば 誕生の喜びを映す
あるいは 破壊への怒りを映す
ときには 忘れたい何かを流し去り
そしてまた 大切な思い出を湛える