席替え
若森

この狭い教室の向こう側
僕の心臓の回路が
多分どこかでしくじって
大爆発
どろどろになった腕の感じ
ずっと虫が湧いてた
本当に痛かったんだ
本当に
まるで夜空でも見上げるみたいにさ
今すぐここから逃げ出そう
君の視界にはいつも
かわいい金魚が泳いでる
でもきっといつか死んじゃうなら
夜空も金魚も殺したい
ほらやってくるよ終末が!


僕があの屋上に突っ立っているのを
僕は捉えていたんだ
僕はあの席替えの時間に
僕の脈を感じていたんだ
落とした視線に光が動いて
呼吸が徐々に締められて
震えた音がかすれていって
ここにいる全員殺してやるって
涙が流れてしまったんだ


自由詩 席替え Copyright 若森 2025-05-31 13:17:40
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