君を思ふ
完食

幼い頃見た空色は、濁りの青になった
僕らが居た空地は、駐車場になってた
窓をのぞく景色は、灰色の建造ばかり

背伸びし手を伸ばした、あの母の頭は
地上160.12cm見下ろせる高さになった
硬くしっかりとしてた、あの父の手は
今サラリと僕の手を落ちる灰となった

美しく感じたものもいずれ劣っていく
願い続けた夢も存在価値を失っていく
君を思うこの気持ちもそして消えてく

君を愛おしいと思うこの思い消える前
君が美しいと言った街が変わるその前

十五になったら君の街へ行こうと思う
僕が、君を愛している。
気持ち忘れるその前に。


自由詩 君を思ふ Copyright 完食 2005-05-28 21:01:27
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