戦士エイソスとエインスベル(八)
おぼろん

今、クールラントは祭祀クーラス派と、反クーラス派に分れて、
相争っているのだった。そこでは、多くの粛清も行われていた。
もちろん、エインスベルも祭祀クラースの粛清リストに含まれていた。
しかし、慎重なクーラスは裁判が失敗することも考えていた。

そんな時、エインスベルを暗殺するのであれば、
並みの戦士や魔導士(=ウィザム)では不可能であると、思っていたのである。
そして、フランキス・ユーランディアへと声をかけた。
エイソスとアイソニアの騎士の妻を捕らえた上で、彼らを手駒にしようと。

そんなざっとした説明を、エインスベルはエイソスに向けて語った。
エインスベルの言葉で、戦士エイソスはあらかたの事情を悟ったようだった。
「しかし、祭祀クラースには今オーバ・ニーチェがついている。事は面倒だぞ?」

「オーバ・ニーチェとは何だ?」エインスベルが尋ねる。
「クーラスが作った、諜報組織だ。今はクールラントの全土に広がっている」
「その組織には、わたしの仲間もおります!」リグナロスが言葉を挟んだ。


自由詩 戦士エイソスとエインスベル(八) Copyright おぼろん 2022-11-28 21:33:39
notebook Home 戻る  過去 未来
この文書は以下の文書グループに登録されています。
クールラントの詩