それが運の尽きだったのか、空が高くて青かった
秋葉竹



ただの夢のような一日を
なんと呼べばよかったのか、

もしもその日が曇天で
いまにも泣きそうな空だったら、

さみしいじぶんを
ただ慰めようとしてくれる
すべての人に優しい思いやりのある
ただの、
人のことを好きな人だと
想っていたかもしれなかった。

黒いネガティブな過去とか
けっこうな数持ってるから、
少しは闇堕ちした時代も
あったりするから、
たぶんじぶんに冷静さを強いるあまり
君のそのやさしささえ、
人気の欲しい功利的な行為だとか、
あるいは単純に騙そうとしている
詐欺みたいな行動だとか、
想っていたかもしれない。


その日、君の。
子どもみたいな声を聴いた。
そのとき、だった。

青空とさわやかな風が
とてもしあわせな
気持ちにしてくれて、
君のほんとうの心が、
なんの疑いもなく
ほんとうに、
ちゃんと、
伝わったって、
怖れずに、
決めた。


君の、
語る言葉のすべてを信じているよ。
すこしうつむきながら
照れてる感じの笑顔が好きだよ。

心の穴を埋める
あたたかさも、
悲しくなるくらいの
やさしさも、
痛いほどわかってしまうのは

ほんとうに運がよかった。


違うか、
それが運の尽きだったのか、

(君のためならすべてを捧げる)

空が高くて青かった。
















自由詩 それが運の尽きだったのか、空が高くて青かった Copyright 秋葉竹 2022-09-29 22:43:23
notebook Home 戻る  過去 未来