HB
やまうちあつし

ミューズとミミズが離れた後に
歌はまだ残されているだろうか

似て非なるものだったのだ
というより
非なるも似たものだったのだ

それゆえに光があった

高い塔に登り
場合によっては空を飛び
息をひそめて地に潜り
どちらがどちらか
わからない有様

(ヤマサチモオノガサチサチ
 ウミサチモオノガサチサチ)

あるべきものがあるべき場所に
そこでまた詩は必要か

右手が問う

少し薄めの鉛筆は
他愛ない言葉を綴る

そしてまた
眠りに落ちる


自由詩 HB Copyright やまうちあつし 2022-09-13 14:12:06
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