夜明けのうた
秋葉竹



胸が痛んで眠れずに
窓を開けて星をみる
横で寝ているこの人の
明るい寝言に救われた

月が朧に虹を架け
見知った罪が夜駆ける
黙っていたけどあの罪は
きっと死ぬまで夜を往く

空より高い愛だとか
海より深い愛だとか
歌っただけの独り寝の
世界を恨んだ暗い罪

昔の罪に胸圧され
真夜中跳び起き目をこする
あゝあの罪はこの人を
まだ知る前の悪だった

どんなときでも寂しくない
どんなときでも悲しまない
ただ生きている歓びを
どんなときでも忘れない

それをちゃんと教わった
そして今なお忘れない
飢えた心は満たされて
もうまっしろに光ってる










自由詩 夜明けのうた Copyright 秋葉竹 2022-09-13 04:09:58
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