羊羹
XIAO

宝石のような羊羹にフォークを入れる
思い出の栞に突き当たる
透明だった羊羹が揺らぎ始めた

深夜3時のアスファルト
波打つ海の深い色
リハで使ったスタジオの匂い

あの頃の君は君のまま
その頃の俺は俺のまま

風鈴の音でプルンと切れた


自由詩 羊羹 Copyright XIAO 2022-09-07 07:58:43
notebook Home 戻る  過去 未来