半分は本気です
ゼッケン

誰も平凡な運命など持っていない、期待外れなだけだろう
それはなにを期待するかをいつも間違えるだけ
大量生産の人工ダイヤより
ひとつとして同じものはないただの石ころの方が
価値はないけど、たしかに
満足しろとは言わないが、絶望する理由にもならないと思うが
無価値な個性はかえって罰だ

希望を持たないようにしているのは自分の身を守るためで
絶望しているわけではないんです

こすい自己保身と言われようとそうやってぼくらは明るく笑う
蟻じゃない
蟻のように見えるけど
スポットライトの隣にいつも立っている、光のそばはより深い陰になります
それでもステージからは降りない、引き立て役という大事な役目がぼくにはあるから
いい仕事をしている
いい仕事をしている
感謝されたことはないけど
望んでもいない役を演じさせられているかというとそうでもない気になっている
長い旅をしていれば、それでもいいさという気になる
他人から与えられる意味より自分で選んだ無意味の方が良い
錯覚?
それも分からないほど低能かもしれません
暗くなった
行く先々で苦笑と迷惑顔
を 巻き起こす だけ
だとしても

すべては有る

たとえ無から有が生じたとしても、
有から無に帰すことはできない
この生存は熱力学が保証している
脚光で暖められなくても、体温がある
腹は減るけど


自由詩 半分は本気です Copyright ゼッケン 2022-08-24 01:41:04
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