in the middle of a mirror
mizunomadoka


鏡まで5センチの距離
一時間、見つめ合う
答えはない
近づいても
あいだにゼロが続くだけで
一人にならない

私は炭素と水素
愛と幸せの外にある
扇風機と蝉の声も
組成が少し違うだけ

七度目の地球
研究所の割れ窓
海風のミネラルで
シャーレの結晶が
輻射する

宇宙の終わり付近と
今夜のナポリタンは
味が違うけど
材料は同じ

私たちは心を
熱に動かされただけ







自由詩 in the middle of a mirror Copyright mizunomadoka 2022-08-08 18:56:22
notebook Home 戻る