土曜日、千葉で
番田 

誰もいない部屋で、昔のことを考えている、パソコンの画面を見つめながら。窓の外は楽しげな声も聞こえなくなった、日曜日の夜の通り。それ以前に、疫病が流行りだしてからというもの、もうめっきり、そのような声を聞いてはいないのだが。土曜日は、千葉県へ、川を渡って行ってきた。九十九里浜が、想像していたよりは近い場所に感じられたのはいつも車で行っていたからかもしれない。よく晴れた日だった…。大網駅で、エビフライ定食を食べると、エビのみならず、その野菜の美味しさに溜息がもれた。こういった場所の食材は自家栽培に近いパターンが多いのかもしれないと、そこに来ていた農家の人の話を聞きながら思い浮かべていた。今年はスイカが虫の害にあったという。そのような時は、でも、農薬を使うのが一番良いのだとその人は言っていたが。いつかまた、あの店に行ってみたいと思う。その味を、また、味わうために。


散文(批評随筆小説等) 土曜日、千葉で Copyright 番田  2021-08-30 01:27:03
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