われらの時代を生き延びる道を教えよ
TAT
ぼくたちは
わけもわからず
きがつけば
うしなわれた世代だと
そうくくられていた
本当に
今更なのさ
もう既に
すっかり人を
辞めてしまった
結婚も
ガキも賞与も
有給も
字は知ってるが
知ってるだけだ
引越し屋
夜はコンビニ
土日祝
全部いけます
はい入れます
コロナ下も
祖母の死に目も
元旦も
働いていた
働いていた
千円の金を
稼ぐのすら
おれら
必死なんだと
ドカベンの最終巻でもゆってただろうが
リモートで
家で寝ながら働くと
リズム狂うと
ガキがゆってる
年寄りが
言うには俺は
キリギリス
屑フリーター
半端な浮き雲
おいジジイ
陸も航路も
空路すら
閉ざされてたぜ?
道は朽ちてた
だが赤い月や
薄や
紫陽花は
俺だけのもの
ひとり
気付けた
99ショップの弁当とか
袋麺とか
五円チョコとかの
美味さが分からねえ奴は
美味さを知らねえ奴は
人間のステージが低い
大したことねえ
泣き言は
全部捨てよう
今ここに
明日も仕事は
忙しいから
短歌
われらの時代を生き延びる道を教えよ
Copyright
TAT
2021-06-26 19:47:03